激突!天才マンvs大ガマの巻

「お前だったのか、ふ、ふ、ふ…!!」


笑い声を上げていた天才マンが顔を上げれば…
そこには美形顔が崩れた怒りの表情を
浮かべた天才マンがおり、流石の
大ガマも固まって肩を跳ねさせた


「うぉっ!すげー顔」
「こ、ろ、す!!この天才の編み出した
最高に苦しい殺し方で…!!」
「へぇーそりゃあどんな…」

「何が天才マンだ笑わせるぜ!」

「!」


突如聞こえてきた声にそちらの方を見れば
そこには座ったままで話を聞いていた
勝利マンがふっ、と笑っていた



「伝説のヒーローだの天才だの
どんなやつかと思えばガッカリしたぜ!
ラッキーマンの言う通りだ…自分のドジで
認定証無くして会長を逆恨みしてる
だけじゃねーか!その上よっちゃんに
唆されて身を売るとはヒーローのクズだぜ」
「ぶっちゃけ俺もそう思ってる」



天才マンは今度は勝利マンを睨みつけた



「この世に言い残すことはそれだけか勝利マン」
「やる気が面白ぇ!俺も無敗同士勝負
したいと思っていた所だ!!!」



勝利マンは少し休み体力が戻ったのか
勢いよく立ち上がり構えた
まだ傷も癒えていないのに、と
大ガマは慌てて肩を掴み彼をとめた



「お、おいおい!お前傷も癒えてねぇんだろ!それに相手は俺…」
「うるせーーーー!!!勝ーーつ!!!
それにお前との決着も付けられてねぇんだ
俺が負けるわきゃねぇだろ!」
「…そりゃあ、そうか」


大ガマの手を振り払った
勝利マンの言葉に最もだ、と理解し…
それに彼の勝利への執念がきっと
勝利マンを勝利へ導く

そう思っていた…



「ふっ…」



カッ!!!!



「「っ!!」」



その時、天才マンの額の月が輝き…
勝利マンはその光に包まれて
光がやみ目が開ける様になり目を開けると…

そこに勝利マンはいなかった…

骨も残らず…そこには焦げ付いた地面のみが
彼がいた証拠を残していた



「……は……勝利…マン?」



彼の肩の温もりも消えぬまま…
消え去った彼に、百戦錬磨
前世でも今世でも戦い続けた
大ガマの背に冷たいものが走った
我に返り、大ガマの心に湧いたのは…
仲間を殺されたという怒り



「…さてと、ラッキーマンお前はあんなに
あっさり殺しはしない、何度も言うようだが
最高に苦しんでもらう」
「テメェェエ!!!よくも勝利マンを…
ゆるさねぇ、俺がぶっッ倒す!!」
「…ふっ、それはどうかな?」
「何?」



余裕の笑みを浮かべる天才マンに
大ガマはぴく、と眉を動かした
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