兄弟の絆、復活!の巻

「っ!!何故だ!!」


拒否された努力マンは振り返り
勝利マンの方を見る…
勝利マンは顔を顰めて俯き語り出す



「お…俺は母さんと約束した、お前を
父さんのような目には合わせないと…
指切りまでしてな」

「お…おれは…!!」



勝利マンの目に涙が溜まり…一筋の涙が流れる
…彼の国からどんな思いが語られるのか…
ヒーローたちも観客も息を飲んで待つ……



「俺は…………針千本飲むのが怖いんだ!!」


「「…………へっ?」」



何が語られるのかと真剣に聞く体勢に
入っていたヒーローチームや観客達は
目を点にして口を開けて呆然とした


「針千本だぞ針千本……針千本飲んだら
俺でも死ぬぞ…負けるぞ…」


……何かと思えば針千本が怖いと言う
情けない理由………
あの勝利マンがガチで震えて怯えている
大ガマはブルブルと怒りと情けなさで
震えて咄嗟に叫んだ



「ばっっっきゃろーーー!!!
なんかと思えば……雰囲気ぶち壊しだぜ!!」
「に…兄さん、針千本のーますって言うのは
物の例えで本当に飲まなくていいんだよ…」



…へっ?



「…そうなの?」
「…………」
「………………はぁぁ…」



黙って頷いた友情マンと頭を抱えて
呆れる様子の大ガマに勝利マンは
ニヤリ、と笑った



「そうか…そうだったのか!よーし努力!
戦ってもいいぞ!だがここで俺が変わったら
俺はあいつらに負けたことになる!それは嫌だ!!」

「だからふたりで戦おう!!2人で勝ーーーーつ!!!いいな審判!」
「え!?は、はいあっちも2人だし」


審判の許可がおり、努力マンは
勝利マンに肩を貸して立ち上がった


「行くぜ!!パワーマン鋼鉄マン!!
兄弟パワー見せてやるぜ!!」
「よーしやろう兄さん!!」



長きに渡った兄弟の因縁は…今無くなり
ここに真の兄弟愛が復活したのだった



「針千本飲まなくていいとわかった途端
一人じゃ勝てないから2人で勝とうと言い出した、
やっぱり勝てばいいんだあの人は…」
「でも和解して良かったじゃねぇか」
「…ラッキーマン」



仲直りできないまま終わった彼の事を
思えば複雑な思いが友情マンの胸の中に
生まれたが…大ガマの純粋な笑顔を見て
友情マンは笑顔を浮かべて、頷いた
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