先鋒は誰?の巻

指レンジャーvsヒーロー5人組の
平和をかけた戦いが始まろうと
していた…地球でもその様子は
テレビで放映されており…中には
わざわざその姿を見るために来ている
人までいた…
戦いが始まるのを楽しみにしている
様子の観客……その時、スクリーンに何かが写った


「あっ!なんだスクリーンになにか写ったぞ!?」
「な、なんだこの怪しげな人物は!?」


そこに写ったのはヘルメットにサングラス
マスクにマフラーと厚着の格好をした
怪しい人物であった



「私がこの戦いの張本人謎の宇宙人よっちゃんである
するめじゃないよ酢漬けだよ…」
「なんでそのフレーズ知ってんだ」



大ガマのツッコミは綺麗にスルーされた
まさかあの駄菓子を食べたことがあるとでも言うのか
ちなみに管理人は食べたことは無い



「全宇宙に私の力を知らしめるために宇宙中継を許可した!
私の右腕である指レンジャーの5人が
5人のヒーローを倒すのをとくと見るがいい!!
そうすれば次はそこにいるヒーロー協会
会長を血祭りにし全宇宙は私が支配する!!!」
「ひぇーー!!!」
「そして全宇宙の宇宙人が私の奴隷となるのだは、は、は……」


ぷつり、と切られたスクリーンに
会場やテレビを見ていた人は恐怖に
ざわめいてヒーロー達の勝ちを願う…
ヒーローチームが勝たなければ
よっちゃんとは戦えない、運命は
彼らに委ねられたのだ…!!



「この試合は5対5の勝ち抜き戦となってます
勝ったものは次の相手と戦うことが出来ます」


審判を務めるシンパンマンが説明すると
勝利マンをそれを聞きニヤリ、と笑った



「(つまり俺が先鋒に立てば5人全員に勝てるってわけさ、ふふふ…)」
「無制限一本勝負とし相手が死ぬか
対戦不能になれば勝ちです、さぁ
両チーム順番は決まりましたか?」
「こっちはもう決まってる」


既に敵側の指レンジャーチームは
決まっていたようだ、順番は

先鋒 小指グリーン
次鋒 薬指イエロー
中堅 中指ブルー
副将 人差し指レッド
主将 親指グンジョー色


とこうなっていた


「ヒーローチームは…ん!?」
「最初は私だー!」
「ふざけんな!!」
「俺だ!!」


ヒーローチームはと言えば順番を巡り
喧嘩をしていた…



「おいよせよ、んな事してる場合じゃねぇだろうが…」
「先鋒は誰だ?」
「はーい!」
「私だ」
「俺だー!」

先鋒になりたくて争っているのは
スーパースターマン、努力マン、
勝利マンの3人だ…大ガマが窘めて止める。



「なんでそんなに先鋒になりたいの?」
「もちろん5人みんな倒して目立つのさ!」
「俺は勝利マン!5人に勝利し俺の勝ち星を1つでも多く増やすのだ!!」
「私は…私は勝利兄さんの戦いを見たくないからだ」


その発言に聞き捨てならぬ、と
勝利マンが振り向いた



「私が先に戦い相手を全員倒せば勝利兄さんの勝ちさえすればそれでいいと言う戦いを見なくて済む、勝負とは正々堂々戦うものだ、私が真のヒーローの戦いを兄さんに
見せつけてやるのだ!!!」


そう熱弁する末っ子に勝利マンは
鼻で笑い口角を上げる…


「まだそんな事を言っているのか?甘いぜ、勝負とは勝つことに意味がある!!」
「こんな勝ち方でもか!!!」
「っ!!!ぐ、そ、それは…!」



努力マンが背中から出したもの…
それは、あの時凶器として持たせた
栓抜きであった…これには
冷や汗を垂らし表情を変える勝利マン



「お、お前まだそんなものを…」
「ああ…あの時のことを一生忘れないためにもな、もうあんな戦いは見たくない…」
「あの〜…話を広げてないで早くしてくれないかな…一人で5人に勝つなんて
無理なんだし前の人が負ければ回ってくるんだから」


シンパンマンのその言葉でハッ!と気がついた



「「(そうか負けるなら先でいいんだ!)」」
「「よしっ!!スーパースターマン先鋒で行け!!」」
「どういう意味じゃー!!!」


努力、の過去にめそめそ同情して
泣いていたスーパースターマンは
涙を引っ込めて怒鳴った
今度は次鋒を巡り争い始めた


「2番は譲れません!!」
「ああこっちもだ」
「んな事してたらいつまでも終わんねぇ
だろうがジャンケンかなんかで決めろよ」
「仕方ない、ではコインの裏表で決めるか?」



勝利マンがイカサマで勝つか
努力マンが見抜くかはてはて…
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