さぁぁ、と風が吹き桜の花びらが
散り桜吹雪となって2人の姿を包む
ベンチに座る2人の後ろ姿
忘れるはずのない、茶髪の長い髪
黒い、蜘蛛を彷彿をさせる髪型




「…ぁ…！！」




間違いない、間違いない

2年間の月日が随分長く思えた
…兄さん達も、天才マンも
その2人の姿を見つけて2人の
姿に目を奪われていた

うるさいほどに心臓が高鳴る





「…ぁ、の」




ずっと待っていた

会える日を待ち続けていた


恐る恐る、近づいて手を伸ばすと
肩を跳ねさせて私たちに声をかけてきた






「随分と早かったな、2年か」
「俺様のラッキーはすげぇだろ？」




ゲコゲコ、と笑う彼の声は全く変わってない
歓喜の思いが込み上げて…目頭が熱くなる





「………まずはよぅ来たよぅ来た……」
「な？言ったろ？」





くるり、と二人は振り返った






「「きっとまた会えるってな」」





振り返った二人の姿は全く変わってなかった
明るい笑顔をうかべる師匠と救世主マンは
嬉しそうに笑って、私たちを待ってくれていた





「っ…！！し…師匠！！救世主マン！！」
「「ラッキーマン！！救世主マン！！」」




思わず涙が込み上げ、私は師匠に抱きついた
あぁ、やっぱり師匠は嘘をつかない


また会えた、本当になった
私たちの世界と師匠との世界が
繋がったんだ





「久しぶり」
「はい…っ、はい…！」