おかえりなさいの巻

土蜘蛛と大ガマの手紙を読み終えた
ヒーロー達は…涙こそ浮かべては
いたが、もうその表情に悲しみは
浮かんではいなかった

表情に浮かべていたのは、
またあえるかもしれないという
喜びと…彼ららしい最後の手紙




「…この空は繋がっている、か
確かにそうだな」




空を見上げると、土蜘蛛と大ガマの
笑顔が脳内に浮かんで…勝利マンと
天才マンは涙を指で拭って笑う




「何万分の1、何億分の1の確率でも…
なんかまた会えるような気がしてくるな」
「そりゃそうですよ…だって師匠は、

宇宙一ついてついてつきまくる
ヒーローなんですから!!」




どんなに低い確率でも、その確率を
当てて彼らならまた会いに来る
そう確信して、笑いあった




「……それまで待とう、ラッキーマンと
救世主マンとまた会える日を!」
「また会えたら”一生の別れ”なんて
嘘じゃねーか!って行ってやろうぜ!!」
「そうだそうだー!!」




ヒーロー達も観客たちも…皆
空を見上げた。




「それまでは、我々がこの宇宙を
守ろう…ラッキーマンと救世主マンか
帰ってくるこの宇宙を」
「そして、師匠と救世主マンが
帰ってくる地球は…私が守ります」




もうここに大ガマと土蜘蛛は居ない
だが、彼らの教えを胸に
努力マンは地球を守っていくだろう
大丈夫、だって敬愛する師匠が
「もう大丈夫」だと判を押してくれたんだから





「だからそれまでは」






また会おう

またね

待っているから…




そう呟いた言葉は青い空に吸い込まれて胃った
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