さよならスーパーヒーローの巻

その言葉を伝えると…大ガマと土蜘蛛の
体から発せられる光が強くなり…
白い光が体を包み…とうとう
腹まで消え始めた




「あー……もう……そろそろ…」
「…最後だ…」

「っ師匠!!救世主マン!!
ダメだ!!消えちゃ!!」
「「ラッキーマン!!救世主マン!!」」





そう呼ばれるのももう最後だ…
残りわすが、土蜘蛛と大ガマは
それぞれ最後にこう告げた





「俺と土蜘蛛さ、心配してないんだ
この大宇宙はもう大丈夫!!
もう宇宙の危機なんて来ねぇって!」
「なぜなら、誰よりも頼りがいのある
ヒーローがここにおるのだからな!!」





この世界はもう大丈夫だ

なぜなら、こんなに強くて
頼りがいがある正義のヒーローがいる


もう、自分が居なくても大丈夫





「っいやーーー!!!ラッキー様!!
消えないで!!行かないで!!」
「っ、みっちゃん」





その状況に耐えられずに飛び出してきて…
大ガマに抱きついたのはみっちゃんだった


今までずっと自分に一途に恋してくれた少女…


大ガマは微笑むと泣きじゃくる
みっちゃんの頭を撫でた





「っらっきー、さま、見代、見代
いやぁぁ…!!いなくならないでぇ…!!」
「…ごめんよ、でもさ…俺以外にも
きっと素敵なやつが現れるさ
…忘れな、君を置いて消えてしまう酷い男は」




そんなみっちゃんを撫でていた手も消えて…
土蜘蛛と大ガマは共に目を合わせると
最後に、とヒーローたちに向けて
飛びっきりの笑顔で笑いかけた


涙をこらえて…


湿っぽい最後は苦手だ
だから…最後は涙を堪えて笑顔で
迎えよう。






「皆の衆、この大宇宙の事を頼んだぞ!
それが我輩と大ガマの最後の願いだ!」
「ここで消えても…お前らの事は
ぜってぇに忘れねぇからな!!」



「「ラッキーマン!!救世主マン!!」」





仲間たちが自分達の元へと
走りよっていく…だがそれよりも
先に…別れの時はやってきて…














「「さようなら」」






土蜘蛛と大ガマの体は白い光に包まれて
消え…白い光の粒子となり…消え去った
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