燃え尽きたの巻

勝利マンは元々記憶を入れ替える前の
心の中で努力マンと本気で戦ってみたいと
いう願望を持っていたんだ…その願望を
第2小宇宙のキャプテンの術によって
最大限に引き出され彼は操られている…




「本気で戦え!!そして弟を殺せ!!」




そしてそのキャプテンの思惑通り…
勝利マンと努力マンは交戦を繰り広げて
いた、それぞれの技をぶつけ合い
戦っていたが…押しているのは勝利マンであった




「ロールキャベツハヨウショクヤ
サンダーーーーッ!!!!!」



ドゴォォォン!!




「努力っ!!!」




勝利マンにぶっ飛ばされ竜巻に
ツッコミそうになるが…足技で
風圧を蹴り飛ばして竜巻を避けた、が
努力は地面にたたきつけられ
ダメージを受けた…
そんな努力マンに勝利マンは告げた




「あの技をまともに受けて死なないどころかあそこまでするとはな、お前強いぜ」
「!!」
「しかしもう終わりだ、お前はもう立てん」
「…っ…」




その言葉を聞き努力マンの瞳から
涙が滝のように溢れ出した
そんな努力マンを勝利マンは笑う



「カーッハッハ!!なんだこいつ、泣いてやがる!!立てねーのが悔しくて泣いてやがるぜ!!!」

「違う!!違うぞ勝利マン!!」



そう叫んだのは友情マンだった
そして続いて大ガマが叫ぶ




「努力マンは悔しくて泣いてるんじゃねぇ!
そして彼はすぐに立ち上がる!!」
「なんだと!?」



努力マンは泣きながらも口を開く




「わ…たしは…子どもの頃から…ずっと勝利マンに憧れていた」


「!?」


ヒーロートーナメントの決勝で本気で戦う
はずだったんだ、でも凶器の栓抜きを
掴まされて反則負けになったんだ




「戦いたかった!憧れの勝利マンの胸を借りて、思い切り戦いたかった!!!
今思えば私は物ごころついた時からアンタを目標に…いや、勝利マンを超える為に何百年も修行し、努力してきたんだ!!」




だからこれくらいでへこたれない
だって…今こうして兄と全力で戦っているのだから!



「こんなに嬉しい事は無いんだ、涙も出るぜー!!『強い』なんて褒められた日にゃー大泣きさ!!!」



本当に努力マンが立ち上がり
勝利マンの肩のカツオが跳ね始めた



「おいおいなんだがこっちまでワクワクしてきたぜ、俺もお前に会うのを待ってたのかもしれねぇな」



そんなふたりに大ガマはふふ、と笑った




「やっぱり兄弟だな、血の気が多いぜ」




「いくぜーっ!!泣き虫野郎!!」

「うるせーっ!!記憶喪失野郎!!」
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