スーパースターマンの秘密の巻

「ふーっ、これでよし…」


作り終えたのか目立は家に戻っていき
努力が作ったものを確認するために飛び出す


「何を作ったのかちょっと見て見ましょう」
「ん?…おい、こりゃあ!!」
「武器だ!!」


そこに転がっていたのは彼らしいデザイン
の物の銃と星型のなにかだった



「すごいっすよこのビーム砲」
「ビーム砲なんて作れるか?あいつに」
「んなばかな!ちょっと試しに打って見ましょう」


カチ、と努力が引き金を引くと
銀玉が勢いなく落ちただけであった
しかも星型の物は…銀紙であった



「アホかーーーー!!!!こんなんで宇宙人に勝てると思ってんのか!!」
「…あいつを活躍させんのなんてできるのかよ」
「仕方ない私が強力な武器に変えてやろう!!師匠!!遅いのでお先にお帰りください!!」
「そうか?…んじゃそうするぜ」



そして武器は超強力な物に生まれ変わった
…そして次の日



「俺はガンマンだ!!地球人を撃ち殺して地球を征服してやるぜ!!」



やってきたのは何とも珍しく強そうな
宇宙人で…大ガマは努力と話し合う



「あいつにスーパースターマンは勝てねぇぞ」
「次の宇宙人にしますか…」
「待てーーーー!!!!」

「スーパースターマン参上ーー!!!!」


出てきちゃった、と頭を抱えて
ため息をついて努力は大ガマの方をむく


「さぁ師匠変身しましょう」
「そうすっかな」


そして変身して出てくれば
スーパースターマンの口から
驚きの言葉が出てきた


「遅いぞ子分のラッキーマンと努力マン!!さぁこのバッジをつけろ!!」
「あ?」
「(こ、これは私が作り直した…こんなもののために、これなら銀紙でよかった…)」


子分の証としてバッジをつけろという
スーパースターマンに努力マンは
怒りを覚えるが兄弟のため、と必死にたえる…



「よし子分たち!!今回は私一人でやる!!その辺で見ていたまえ!!」
「(う〜我慢我慢!!今回は!!)」
「大丈夫かね…」
「さぁ勝負だガンマン!!スーパースターマンがやっつけてやるぜ!」



風が吹き、緊張感が流れる…
その様子を拓内と真千子が心配げに見つめる


「……撃て!!スーパースターマン!!」


ズギューン!!!!


銃声がふたつ、響いた



「(ダメだ!スーパースターマンが一瞬遅い!!)」



スーパースターマンが膝をつき、
ガンマンがニヤリと笑う…が、
血が吹き出し倒れたのはガンマンであった



「やった…やった!!兄ちゃんが勝ったー!!!」
「兄ちゃん!!」


涙を流して兄に抱きつく弟と妹
さて何が起こったかと言うと…
ガンマンの撃った弾は真っ直ぐ
スーパースターマンに向かっていたが
しかしそれを動体視力で見抜いた努力マン
は小石で弾を弾いて起動を変えたのだ
そして弾はと言えば…



「(ゲコォッ!?なんだぁぁ!?)」



大ガマが胸に着いていた超合金の
バッジに跳ね返り当たったのであった



「ハハハー!!!これが私の実力だ!!」



民衆に囲まれ称賛されるスーパースターマン
を見て努力マンと大ガマは思わず涙ぐんだ


「ったく世話かかせやがって!」
「でも良かったじゃねぇか、じゃあ帰るか」
「はい!!」



そして努力マンと大ガマは飛び去り…
空からペガサスに弟妹を
乗せて帰るスーパースターマンを見つけた



「……兄弟ねぇ…」



その姿を見て、ふと昔を思い出した
自信に兄はいなかったがそれらしい
やつが一人いた……本当は”彼”の力が
強大で…尊敬したいた面もあった



「(結局素直にはなれなかったけど)」



前世で生きている時に言えることは
無かったが……本当は、もっとあいつと
一緒にいたかった、と思っていた


「(もう言うことは出来ねぇんだろうけど)」
「…師匠?」
「あ、わりぃわりぃ…」


考え込んでいる様子の師に努力マンが
気にして声をかけると大ガマは遠くを見ながらもポツリ、と答えた



「…スーパースターマンとその兄弟
見てたらよ…昔のこと思い出しちまって」
「師匠の昔?」
「昔さぁ……俺の人生で1番のライバルがいたんだ、そいつは俺よりも強くて…優れてた、だからこそ俺はそんなあいつに俺の力を認めて欲しかったんだ」
「し、師匠よりも強いライバル!?」



こくん、と頷いて寂しげで悲しげな瞳で俯いた
もうあの時は戻ってこない



「…本当は、そのライバルのこと兄みたいに思って慕ってた…でも結局俺は素直にはなれなかった」
「っ…兄…」



「努力ー!!お前は兄ちゃんが守ってやるからな!!お前は何もしなくていいんだ!!」



努力マンはふとその言葉で嫌なことを
思い出して、振り払うように頭を降った



「(……最後に、あんたと仲直りすりゃよかったな…あんたは俺の事、どう思ってんだ?)」






「なぁ…土蜘蛛…」
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