土蜘蛛、出陣の巻

「ふっ、命知らずめが!!」
「…………」



仮面の下から琥珀色の瞳で
ヤマトマンを見据える土蜘蛛
そんな土蜘蛛に相手の第4小宇宙の
戦士たちはくすくすと笑い始めた





「本当に一振りで終わるぜ」
「ヤマトマンの剣は誰にもかわせねぇ」

「死ねーーーーーーっ!!!」





ヤマトマンが土蜘蛛に刀を振り上げた!
だが土蜘蛛は刀が当たる前にブラックホール
で消えて避けた




「何っ!?」



そして静かにヤマトマンの背から姿を
現すと右腕を突き出して…







「”救世拳”!!!」





ズギューーーン!!!という効果音を
出して衝撃波を発してヤマトマンを
吹き飛ばした!
そしてヤマトマンは先程掘った
「一振り」の文字が刻まれた
岩にめり込んで、ヤマトマンの剣も
そこにめり込んで…「一振り」の文字は…





「ふん、くだらん!貴様の一振り…
空振りに終わったでは無いか
鍛錬が足りぬ様だな若造よ」




あっさり、と勝利を決め込んだ
土蜘蛛に味方のヒーローたちは
喜び湧いた。




「やったーーー!!!!」
「決めてくれんじゃねーの土蜘蛛さんよぉ!」




そう喜んでいたが…
ヤマトマンはまだ、死んではいなかった!
刀を手に取り…土蜘蛛を睨みつける




「うぐぐ…このままじゃ済まさねぇ…
くたばりやがれぇぇぇぇぇ!!!!」

「救世主マン!!」




土蜘蛛に向けてその刀を投げたが
土蜘蛛は振り向く様子も避ける様子も
見せずに救世手でブラックホールを
作るとその刀を吸い込んでしまった




「野郎ーーーーっ!!!」




懲りずにまたもう一本刀を取り出し
土蜘蛛に襲いかかった、だが!!




バキャーーーッ!!!!!




「「何っ!?」」




突然猛トレーニングマンが現れ
ヤマトマンを殴り下まで落として
しまったのだった…




「次は俺だそっちは誰だ」





飛び出そうとする努力マンを
会長が制し止めて、次に
向かうものを決めようと悩む…
そんな会長に土蜘蛛が声をかけた




「会長、我輩はまだ行けます
我輩が行きましょう」
「この戦いは三勝した方が勝ち、
同じ代表者が戦うなとは言ってない…」
『そう誰が戦おうと勝てばいいの』



会長はうずうずしている努力マンを
止めながら土蜘蛛を見る…
そして土蜘蛛は猛トレーニングマンに
向かい歩き出した




「やはり我輩が行くべきだ」
「!」
「た、頼む救世主マン」




土蜘蛛を止めようとした努力マンだったが、
会長の言葉に足を止めて土蜘蛛に声をかけた




「救世主マン」
「……」
「奴は強い」
「…だからどうした」




土蜘蛛はにや、と笑うと
ヒーローたちに背を向けたまま語る
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