先頭に立っていけ!の巻

「……妖魔界に帰る………か」
「あやつらも待っておる事だろう…だが」




突如告げられた妖魔界への帰還の知らせ
……望んでいたはずだ、帰りたかったはずだ
だけど





「「……………」」





土蜘蛛と大ガマは俯き、寂しげな表情を
浮かべていた……新しくできたこの
仲間たち、家族たちと離れるのは
寂しく…辛い、だが




「(いずれ来ると知ってたんだろう)」
「(…その時が来れば…)」




その時が来れば……
そう考えていたのその時




「う………うおぉぉぉぉぉ…!!」
「「!?」」




努力マンの叫びが聞こえて土蜘蛛と
大ガマは振り返った、振り返ったそこには
汗をダラダラと流して叫ぶ努力マンの姿
そして我を失っている努力マンは
友情マンに止められており…
大ガマは会長に駆け寄り声をかけた



「お、おい何事だ!?」
「………勝利マンと天才マンが
何者かにやられた、らしい」
「「何っ!?」」




バッ、と努力マンと友情マンの方を
見れば…特にショックを受けているのは
努力マンで、友情マンもショックを
受けているようだった




「‥か、勝利くん‥兄さんはどこに!?どこで!?誰に!?勝利くん!!」
「やめろ努力マン!!今勝利くんは危険な状態だ!」
「治せないのか!?修正マン!」
「治るところは治した!!それがやっとだ!!」



努力マンの暴走は止まらない…!





「友情兄さん、勝利兄さんと天才マンを
探しに行こう!」
「それはならん、我々は直ぐに大宇宙トーナメントへ向かわねばならんのだ」
「うむ、今日中に向かわねば参加せぬものとして不戦敗に‥」




努力マンは眉を吊り上がらせて叫んだ。



「勝利マンと天才マンなしで戦うのか!!」



その言葉にぐ、と唇を噛んだが
会長は頷く




「やむを得ないだろう、今いるもので戦うしか‥それに友情マンと努力マンまで居なくなられては困る!!」
「忘れたのか努力、さっちゃんを倒したあと父さんに報告にし言った時のことを」




そう友情マンが努力マンを
落ち着かせようとするが…
努力マンは冷静にはなれなかった





「わ‥私には‥私にはできない!!!会長!!私だけ探しに行きます!!」
「まだ分からないのか努力!!」
「お願いします!!会長兄さん達を探しに‥!!」




「このバカ野郎ーーーーーっ!!!!」




バキッ!!!




「ぐふっ!?」
「「何っ!?」」




そんな暴走する努力マンを殴り飛ばしたのは…
他でもない大ガマであった
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