裏切りと仲間割れの巻

「ふざけるな俺は勝つ!!」
「いいや無理だ!!‥みんなももう諦めろ、さっちゃんの手下になっても生き延びた方が賢明だと思わないか?」
「な……何を言ってるんだ天才マン!!」



そう叫んだ会長に天才マンは叫ぶ



「会長、最後の選択だ!絶対に勝てない、殺されると分かっていても戦うか!?それともみんなの命を尊重するべきか!!もっとも、私は死ぬのはご免だ、さっちゃん側につく」
「て‥天才マン‥!!」
「さっちゃん、私は降伏する
鉄兜でも何でも被せてくれ」



さっちゃんの元に跪く天才マンに
怒りで震えるヒーロー達…
そんな天才マンを見た大ガマは
静かに天才マンに近づいていく…



「!師匠!…は!もしかして!
天才マンの事を説得してくれるんですね!」
「ら、ラッキーマン!!何とか
言ってくれ!!」




2人に近づく大ガマに彼らは
天才マンを説得してくれと叫ぶ
天才マンが尊敬する彼が説得
してくれたらきっと戻るだろうと

そう期待をしていたが…




「…………もうやめだ、俺も降伏する」
「「!?!?」」




大ガマはさっちゃんの膝元に
跪いて降伏の意を表した。
まさかの大ガマまで、と目を
疑い…勝利マンが叫ぶ





「ラッキーマンテメェもか!!!
救世主マンを殺した相手だぞそいつは!!」
「………もう全部どうでもよくなった」




光の無い絶望の目で振りむいた大ガマに
びく、と肩を揺らした。
こんな絶望の表情を浮かべる
彼を…見たことがなかったからだ





「俺は土蜘蛛に会いたくてここに来た
でもその土蜘蛛がいなくなったなら
俺がヒーローをやる理由もない
…俺は2度も死にたくない
2度もこんな思いをするんなら…もう
俺は正義を語る真似なんてしたくない
もうやぶれかぶれだ!!」




そう悲痛な思いを叫んだ大ガマは跪き
頭を垂れてさっちゃんに続けて語る





「……あんたの言うことはなんでも聞く
降参するぜ」
「それが利口だラッキーマン、ふふ」
「し…師匠ぉ…!!」




まさか大ガマまで、と絶望する
ヒーロー達に対して勝利マンは
軽く笑い飛ばした



「こっちは大人数なんだ、さっちゃんひとりじゃ可哀想ってもんだ!これで面白くなってきたじゃねーか!」
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