バレンタインデーの巻

今日はバレンタインデー
女の子が好きな男の子へとチョコを渡す日…
大ガマが努力を連れて登校してきた


「なんかカップル多いな今日」
「今日バレンタインっすからねー」
「あ、そうだったっけ」


そんな日あったな…と思いながら
大ガマ靴箱を開く、と…



ドサドサドサササ…!!!



「……………」


滝のようにチョコとラブレターが溢れて
大ガマの足元へと転がった
そのチョコとラブレターを呆然と見る…



「師匠、凄いっすね!!こんなにチョコがいっぱい…!モテモテっすねー!」
「おうそうだろ?俺様イケメンだからな!!」



だがしかしこの大量のチョコはどうすれば
良いのか…と、大ガマはチョコを袋に入れて
教室へと歩いてゆくのだがその途中でも…



「あ!!追手内くん来たわ!!追手内くーん!このチョコ受け取ってー!!」
「あっ抜けがけ!!私だって追手内くんにチョコ作ってきたんだからー!!」
「追手内くん本命チョコ受け取ってくださーい!!」
「うぉおお!?!?わ、わかったわかった!!ありがと、ありがとよ!!分かったから喧嘩すんなー!!」



あっという間に大ガマは女の子に囲まれて
その腕いっぱいにチョコを受け取り、
また山盛りになったチョコを見て苦笑いをする



「師匠本当にモテますね…努力してるなぁ!!」
「…このチョコどうすっかな…食えっかな…」



大ガマは容姿や性格も相まってモテる
その上バレンタインデーという
というロマンチックな恋のイベントに
自分の存在をアピールするために
普段は大人しく遠くから見ているだけの
乙女たちもここぞと言わんばかりに
チョコを彼に渡しているのだ…


「おはよーっす………………机とロッカーにまで入ってんな…………」
「いやーっ毎年これだもんなーー!モテる男は……っておいコラァァァァ!!!
追手内洋一!!なんだそのチョコー!!
僕よりも沢山持ってるじゃないか目立
やがって!!!」
「モテるからなぁ俺」



貰ったチョコと偽りながら実は
ラッピングしたただの箱を見せびらかせて
笑う目立だったが…大ガマのチョコの数
を見て指を指し叫んだ。



「はははーっ!!こんなにいっぱいで参ったぜちきしょーめ!!目立つぜ!!」
「なんで泣いてんだよ目立……」
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