さっちゃんと土蜘蛛の過去の巻

はてさて、休憩を取り
体力も回復したヒーロー達
天才マンがキミスタの案内の元
先頭で進んでいると‥


「ん!?」
「!どうしたキミスタ」
「次の番人がいる星はあそこなんだけど…先にあの小さな星に寄るべき様な気がする」
「ふっ…さすが私の作ったマシーンだぜ、お前の言う通りあの星からは私たちを呼ぶ強烈な意思が感じられる」



しかしそんな天才マンの言葉に
反対して怒鳴ったのはもちろん
早くさっちゃんを倒したい勝利マンだった。



「寄り道ってか?さっき休憩したばかりなのにもうごめんだぜ!!」
「この天才には分かる。あの星に寄る事はさっちゃんを倒す近道になる、と」
「…けっ、」



その言葉に勝利マンも仕方なく
その星へ寄ることとなった
到着した星は草木が生い茂る
ジャングルのような荒れた星‥
誰もいないのではと辺りを見回したその時



「こっちこっち」



地面が当然パカッ、と開いて
手が伸びて手招きをした




「呼んでるぞ?」
「なにかの罠じゃ…」
「もたもたしてらんねぇんだ!!誰かが強い意志で呼んだってんならこいつだろ!!行くぜ!!」
「よしっ、入ってみよう!!」



その穴へ入ると、中は洞窟の
様になっており‥さらに進むと
開けた場所に出た
その中では1人の白髪の老人が
背を向けて座っていて‥




「なんか薄気味悪いな…」
「…あっ、鉄兜してねぇ」



大ガマがそう指さした通り‥
その老人は鉄兜をしていなかった



「という事はさっちゃんから間逃れている裏宇宙人…」

「えっ私の名前ですか?」
「まだ何も聞いてねぇ」




そう突っ込んだ大ガマの言葉を無視して
老人はくるりと振り返った




「私の名はバックコスモス・サミット15世」
「むむ!美形のジジイ羨ましい!!」
「なに!?この裏宇宙じゃこの手の顔は不細工なのに…」




老人がそう名乗ると、天才マンは
腕を組んで目を細めて老人を見やる



「バックコスモス…帳訳すれば裏宇宙人の頂点!!もしやあなたはかつて裏宇宙人の頂点にいた者…」
「は?と、言うと…」
「おーっといけねーマントが!!」
「あっ!!」



その時、わざとらしく老人がマントを
はだけさせて左腕を顕にした
その左腕の色は‥宇宙の如く
輝く宇宙色の救世手!!




「「きゅ、救世手!!!」」
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