季節外れのクリスマスの巻

「逃げろ努力!!」
「そうだ後は俺たちが何とかする!!」


「死ねーーーっ!!努力マン!!!」



自分の危機を察した兄の声が響く
自分に向かってくるソリに
目を瞑りもうダメだ、と絶望して
努力マンは諦めた。



「(だめだ…やはり私には何も出来ないのか…ヒーロー失格…)」



どうした努力



「(父さん…?)」



その時努力マンの耳に声が聞こえた
その声は直感で父だと
努力マンにわかった



ヒーロー協会の運命が…
全宇宙の運命がお前にかかって
いるんだぞ?

努力…



「(わ、私に…全宇宙の!!)」



カッ、と目を見開いて努力マンは!



「おんどりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「「!!」」」



14人全員をぶん投げて雪原へ
全員を遠くへ飛ばしたのだ!!
大ガマを含めたヒーロー達は
努力マンのその力に驚く



「努力!!」
「努力マンにこんなパワーが!!」
「努力マン、お前!」



そして勝利マンはまだソリの刃に
狙われたままの努力マンに叫ぶ



「努力ソリだ!!ソリを避けろ!!」
「!?なにっ!?」




咄嗟に努力マンは両肘の石を取ると
後ろ向きに走りながらナイフの先を
とぎ始めた!!
そのまま努力マンと三太は共に袋の中へ突っ込む!
‥そして努力マンはソリからもぎ取った
刃で脱出し三太を閉じ込めておもちゃに変え
勝利を手にした!




「助けてくれてありがとう、努力マンさん!さすが勝利マンさんの弟…!」
「うむ、ヒーロー協会に努力マンありだ!!」
「みんな‥」



努力マンに駆け寄り、次々に
お礼を告げるヒーロー達
お礼を言われ賞賛された努力マンは
嬉しそうに笑う




「努力」
「!師匠」
「大活躍だったな、凄かったぜ」
「‥!!は、はいっ!!」



そして何よりも嬉しかったのは‥
敬愛する大ガマの褒め言葉だった
大ガマの言葉に顔色を明るくさせて
満面の笑みで頷いた
そして大ガマはパンパン!!と手を叩くと
大きな声で呼びかけた




「どうだ、せっかくの雪景色!
季節外れのクリスマスパーティって事で
休憩しねぇか!?」




そう呼びかけると大ガマはびっ!!と
高く腕を上げてピースサインを出した。




「ラッキー!クッキー!クリスマスケー
キ!っと!」
「「おぉー!」」




ぽん!!と言う音を立ててクリスマスケーキ
を出せばすっかりパーティの雰囲気になり
ヒーローたちは思い思いパーティを楽しむ。




「おいおいんな事してる場合じゃ‥
まぁいいや」



勝利マンがそう心配していたが
ご心配なく、なぜなら



「黄桜…このバナナケーキ少し苦いぞ」
「す…すみません」




さっちゃん一行もクリスマスパーティ中
だったからだ‥
さっちゃんが不機嫌そうにバナナケーキ
を食べる中土蜘蛛はと言えば




「‥‥‥‥ぬぅ」




居心地悪そうにさっちゃんの
クリスマスパーティの席に着いていた。
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