激突!土蜘蛛vs大ガマの巻

ヒュウ…と風が吹き大ガマの巻いている
ハチマキが靡く…
大ガマは左手をハチマキにやり
ハチマキを解き、右手で腰の
茶柱サーベルに手をやり
ハチマキとサーベル、両武器を手にすると




「預かってろ」
「!?あっ!は、い!!」




後ろで正座をして待機する努力マンに
向けて両方投げて預けた。




「ラッキーマン、なぜ武器を…」
「言ったろ、これはあいつと俺の
真剣勝負だ」
「愚かなやつよ、武器を捨てるとは」




ふ、と余裕そうな土蜘蛛に
大ガマは鎌首をもたげて対峙する




「あんたとの勝負で卑怯な真似はしたくねぇ」
「どうやらお主は阿呆らしい…
だがその根性だけは褒めてやる」




土蜘蛛はすっ、と表情を消すと
土蜘蛛も構えて大ガマを見据える





「来い」




その声が脳内に、耳に響き渡った途端
大ガマはミサイルの如く飛び出して行った
先手を取ったのは大ガマだった




「オラァッ!!」
「っふ…」




体を大きく揺らして大ガマは
髪舌を唸らせて鞭のごとく土蜘蛛に
向けてぶつけんとするが
土蜘蛛はさらりと交わしてみせた




「せいっ!!」
「っう!」



そして次に土蜘蛛から出された
パンチは空を切る勢いのスピードだった
1発目を慌てて避けたが




「せいやっ!!」



バキィッ!!!



「ぐえっ!!」




土蜘蛛の2発目のパンチが大ガマの
頬に炸裂して大ガマは1m程飛ばされて
地面にたたきつけられた。




「「ラッキーマン!」」
「師匠っ!!」



ヒーロー達は大ガマが攻撃を受け
彼を心配げに呼ぶが…
大ガマは起き上がると口元の血を拭う




「…へ、へへへ…!!やっぱ、きくねぇ…!
あんたのパンチ…」




大ガマは口の中を切ったのか
ぺっ、と血を吐き出しながら
嬉しそうに頬を撫でた



「これだよこれ、こうじゃなきゃな」



その表情は心の底から
戦いを楽しんでいる顔だった



「(久しぶりだ、あんたと戦うの)」




久方ぶりなんだ
土蜘蛛とこんなふうに戦うのは…





「(やっぱあんたと戦ってんのが楽しいぜ、土蜘蛛)」
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