宇宙の危機の巻

「わしは新しくなったヒーロー協会とヒーローたちの実力を見るためにぼっちゃんマンに姿を変えてこの大会にエントリーしたのじゃ…」
「もっとも!天才マンには初めから正体を見破られよりヒーローの実力が見やすいように気を使わせてもらったようじゃがの」
「お易い御用でヒーロー神様…」




跪く天才マンを見ながら
大ガマは呆然とヒーロー神を
見ていたがふと疑問を抱いた。




「そんな神様がなんで俺の弟子になったんだよ」
「それはなラッキーマン‥わしは
お前に期待しているからだ」
「俺に‥?」




なぜ俺に期待を、と目を瞬かせる
大ガマの横から世直しマンが現れる



「ではやはり、あの時言っていた事は…
宇宙の危機というのは…」
「会長よ、よく崩壊しかけたヒーロー協会をここまで建て直してくれた!そしてまた素晴らしいヒーローを集めてくれた!このヒーロー達ならば立派にあいつと戦える!!

…そう」



杖を握りしめて声に出す






「裏宇宙人と!!」
「「裏宇宙人!?!?」」




ヒーロー神は続けて説明する
裏宇宙人とは誰か‥




「やつはは既にこの宇宙の1/3を支配しつつある…奴らはブラックホールの向こうからやってくるのじゃ」

「ブラックホール‥?!」




大ガマはその言葉に反応し固まった
ブラックホールと聞き‥思い浮かぶのは
一人しかいなかった‥
それだけでは無い、”彼”の言葉には
いくつか引っかかるものがあった




「どうした、”この宇宙”のヒーローの実力はこんなものか」

「”この宇宙”の者よ聞くが良い!!」





この宇宙、と彼は何度も何度も
発言していた‥だとしたら‥





「(土蜘蛛ッッ!!!)」




だったらお前はどこから来たんだ!!
そう土蜘蛛に問いただそうと
振り返る、が‥!





キュー‥!!




「あぁっ!!救世主マンが!!」
「しまった!!」




その前に土蜘蛛はブラックホールに
身を通して消えた
伸ばした手は空振りし、大ガマは
土蜘蛛が消えたその空間を見つめる。




「ヤロー!!救世主マンどこ行きやがった!!奴は裏宇宙からこっちのヒーローを偵察しに来てやがったんだ!!」
「そうだやつは偵察に来ていた」
「天才マンてめぇ!!それが分かっててわざわざベスト16にやつを残して努力と戦わせたのか!!」
「つまり…救世主マンはスパイでしかない、こっちでいうパシリ1号のようなもんだ」

「‥‥‥‥‥は‥‥‥‥‥?」




天才マンと勝利マンのその会話を
耳にした大ガマは頭が真っ白になり
力無く、腕をダラりと下げた。
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