蜘蛛の糸引く救世主の巻

「に、兄さんなんてことを!!兄さんが手を出したせいで、っぐ!?」



努力マンがそう文句を口に出したその時
勝利マンは力強く努力マンの横っ面を
殴り飛ばした!!
勝利マンは力強く言い聞かせた


「馬鹿野郎!!もし俺がとめなかったら!!お前は二度とこの世に戻って来れなかったんだぞ!!」
「…」


努力マンはへたりこんで勝利マンの
想いに気づいて自分を恥じた。
気をつけろと言っていたのはこの事だった
なのに自分は…!
勝利マンは次に土蜘蛛を睨む




「勝つ時はまず相手を見て
どうやって勝つことを決めるんだよ…」




び、と土蜘蛛に指を突きつけた




「救世主マン!!てめーは
この俺が必ずぶっ潰す!!」



しかし土蜘蛛は喉でくっく、と笑う



「お主と我輩が手合わせする事は
なかろうて…我輩の相手はラッキーマン
であり、決勝で我輩とあやつは
戦うのだからな、お主ごときが
我輩と手合わせする事は無い…」



見下すようにして、上を向き
勝利マンに挑発の目を向ける




「我輩に勝つなど、たががお主ごときに
我輩の相手が務まると思うてか?
愚か者め」




土蜘蛛のその言葉に、プチンと
勝利マンの堪忍袋の緒は切れた




「ならここで見せてやるぜ!!」



背中を漁ると、何故かトイレのスッポンを
取り出して土蜘蛛に突進してくる!!
だが、勝利マン脳では何者かに掴まれた



「やめろ勝利マン」



勢いよく勝利マンの腕を掴み止めたのは世直しマンだった
そしてその後に続きシンパンマンが
前へ出た



「そ、そうだ勝手な戦いは私が許さない!!勝手に戦えば勝利マンは失格だ!!」
「けっ、せっかく勝てんのによ!!」
「………」



トイレのスッポンを投げ捨てて勝利マンは
ヒーロー席に戻る




「さぁ救世主マンもヒーロー席に
戻って次の試合だ」
「………御意」




土蜘蛛は会長にそう促されヒーロー席
へと戻る…ヒーロー席へ戻る際
大ガマと目線があい、目線があって
いる最中2人の時間が遅く感じた…



「…………つ、つちぐ………」
「………お主がラッキーマンか
決勝を楽しみにしておるぞ」




ニヤリ、と笑い土蜘蛛は
ヒーロー席に戻った
…だが大ガマはその言葉に固まっていた





「ラッキーマン……て……は?」




土蜘蛛が自分の事を「大ガマ」ではなく
「ラッキーマン」と呼んだことに…
大ガマは頭が追いついていなかった





「お前……なんで…?」
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