やり直しと運命の再会の巻

カッ!!が止むと…試合台には
確かに16人のヒーロー…いや、
15人だ、15人しかいないことに
気がついた大ガマは天才マンに問う



「おい天才マン、15人しかいなくねぇか
あと一人はどうした?」
「あと一人は遠い場所からここに
向かっています…?マンとしておきましょう」
「はぁー…?そうなのかよ…ん?」




ふと後ろを見た大ガマは…
見覚えのある姿を発見して叫んだ。



「あーーーっ!!!スピードマン!?スピードマンがいるじゃねーか!!」
「「何っ!?!?」」
「なんだよさっきからいるのに〜!!」



そんなスピードマンに
飛びかからん勢いで寄っていく努力マン。



「何で元指レンジャーのお前がここに!!さてはまた宇宙征服を!!!」
「ち、違う!!あの時俺は世直しマンに洗脳されてたんだ!!本当はヒーローになりたかったんだ!!自分の間違いに気づいた今はヒーローをめざしてる!!」



どうやらスピードマンは
本当はヒーローに
なりたかったらしい



「そういえばこいつだけはあの戦いで殺してなかったっけな〜シンパンマンのせいでよ!!」
「ひぇー!!」
「しかし本当に心を入れ替えたのならばいいヒーローになりますよ!彼のスピードは大したものですから」




勝利マンに睨まれてスピードマンは
怯えて逃げていった
無理もない、殺されかけた相手なのだから




「ふーん、見たことあるやつが
大勢いるじゃ…ねぇ……………?」




さらに周りを見回し残った15人を
見渡していた大ガマは離れた所で
片足立ちで佇む黒い影に気がついた





「………あいつは……?」



左を向いているせいで兜と仮面しか
顔がよく見えない…目を凝らして
彼を見ると、彼はくるりと方向を
変えて正面を向いて要約大ガマの目に
”彼”の全身が映ったその時




「っっっ!?!?」




ヒュッ、と大ガマの一瞬息が止まり
目を見開きながら…ありえないと言った
様子で息を早くして荒げながら
その彼を凝視する


その流れを見た瞬間、1人の好騎手の
姿が重なって見えた




「…はっ、はっ…あ…あ、」




鉄兜から片側だけ見える黒髪に黄色の
メッシュが入った髪色
蜘蛛を彷彿とさせるかぶいた髪型


赤い着物に肩衣を彷彿とさせる鎧


仮面で、鉄兜でよく見えないが…
長く”彼”といた大ガマには彼が
誰かがわかってしまって…
嫌でも体が震えて
再会できた喜びや興奮といった
感情がぐちゃぐちゃになって
思わず目の前が涙で霞む





「あ、あ…!!……っ…つ…つ、」
「「……?」」




大ガマの様子がおかしい事に
気がついた三兄弟と天才マンは
大ガマに目線をやり…そして1人佇む
男を見やる…

そして大ガマは震える声で
震える指で彼を指さしながら…
彼の名を呼んだ






「っ…つ……つ…!!!












土……蜘蛛…………?」
「「!?」」




大ガマの口から出た「前世での好騎手」の
名前に4人は驚愕して彼…土蜘蛛、いいや
救世主マンを見やる



ついに再開した土蜘蛛と大ガマの2人



…この2人の再会はどうなる…?
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