そして素早い動きで現れたのは
見るからに自分のからに籠った
黒いスーツの不気味な男だった…
資料には何も書いていないその
謎のヒーロー…



「‥俺が、一匹狼マンガル‥
俺は誰の力も借りないガル‥
そして今明かされる一匹狼マンの過去…」
「なんか自分から話し出したな」




ポツリ、ポツリと一匹狼マンは
過去を話し出す…自分は赤子の頃
孤独星に捨てられた
そして傍らには人に裏切られて
死を選ぶことにした父から
一人で生きろという手紙があり…
その頃からたった一人で学び
育っていった…だがある日水がつき
もうダメかと思ったその時、
1人の男が現れたのだ




「なんだ喉乾いてんなら私のお茶あげるよ」
「！！」


脱水症状だった彼は飛びついた
一人で生きていた彼は1人であったが
1杯のお茶が心を開かせた
初めて友達が出来たのだと内心喜んでいた
そして彼がに来てからはいい事ばかり
水が出るわ石油が出るわ
金銀財宝が出るわ…



「出るわ出るわ金銀財宝！！この星は宝の山だラッキー！！」
「す‥凄いな君と友達でよかった！！」
「しかしこれをお金に変えないと意味ないな他の星行くかー」
「ほ、他の星？でもここは死の谷に囲まれていて」
「バッカだなーっ、そんな谷なんて空飛べば関係ないじゃないか!それに飛ばなきゃ他の星に行けないでしょ!ほらキミも飛んで」
「えーっ!?人って飛べたんだ!知らなかったーっ!!」



人は飛べる…そう思い込んで
彼と共に行こうと谷を飛び降りた
だが…一匹狼マンは谷底に
落ちて地面に体と頭を叩きつけられた
だが友だと思っていた彼は
助けてもくれずその上




「えっ、もしかして飛べなかったの大丈夫！？‥大丈夫な、わけないか‥死んじゃったよな、てことは‥ラッキー！！このお宝全部私のだ！！自分の星に持って帰ろー！！」




宝を独り占めにして自分の星へと
帰って行った…そんな裏切りにあい、
やはり人など信じるべきでは
なかったと確信して
谷底で飛ぶ練習をして
谷底から脱出すると
ヒーロー目指して努力してきた…