さらば世直しマンの巻

……どこだか分からない
行く方法すら分かってもいない
宇宙の果て……
そこには、大ガマ胴上げの光景が壁1面
コンピューターの液晶で埋め尽くされた
画面に、全て映っていた



「……前座はここまでだ」



そのサイバーなコンピュータールームに
一人、コンピューターから宇宙の様子を
見ていた一人の人物はニヤリ、と不敵な
笑みを浮かべて不気味に輝く宇宙色の
腕で仮面を外すと机に置き、
左腕を大ガマの顔の前でかざす




「つかの間の平和をせいぜい楽しむが良い、
その平和が奪われるとも知らず」




呑気な物だとクックッ、と喉で笑う
声が部屋の中に響き渡る
…そしてその人物は大ガマに目を向けると
目を吊り上がらせて睨みつけると
宇宙色の左腕で拳を握って、
コンピューターの液晶の
1つを殴り壊した






「お主を倒すのはこの







救世主マンである!!!」






そう叫んだその男の顔に描かれた赤い隈取り
はちみつの如く輝く琥珀色の瞳が輝き
被った鉄兜の半分から覗く蜘蛛を
彷彿とさせる髪型……


そう、彼こそは元・元祖軍総大将





土蜘蛛だった





「今行くぞヒーロー共よ」





…また新たな悪が動く音がした
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