さらば世直しマンの巻

「どうだ、どうしてもダメなのか」


姿が見えない友情マンはと言えば、
医師であるマイド・アサヒ・シンブンを
呼び寄せてみっちゃんを助けようとしていた…
勝利マンがそんな友情マンに気が付き駆け寄る



「姿がねぇなと思ったら、みっちゃんを助けようとしていたのか」
「ああ、ラッキーマンは
彼女の死に深く悲しんでいた…だから」
「しかしそのラッキーマンも帰らぬ人になりそうだ‥」

「‥だ、だめだいくら心臓マッサージをしても動かない‥手遅れだったようだ」



いくら蘇生させようとしてもみっちゃんは
青白い顔のままで動かない
…手遅れだったのだ



「もはや私たちにできることは
冥福を祈るだけだ…」



…………………………………………………………………………………

ロケットも、内部も燃え始め
チリチリと肌を襲う火の熱さに
大ガマは顔をしかめる…
だが、死ぬ恐怖はなかった



「あっちぃ……へへ、キュウビの炎を
思い出すぜ…」



水を扱う自分が炎で死ぬ
…炎で死ぬのは初めてだ、と
目線を下げたその時
世直しマンから声をかけられた



「ラッキーマン最後に一つだけ聞く」
「あん?なんだよ」




あぐらをかいていた大ガマは
勢いよく立ち上がり世直しマンに
近寄り顔を寄せる…
世直しマンは大ガマに向けて
真剣な表情で口を開く



「もしお前が…ラッキーでここから生きて
帰れたら……お前はそのラッキーと力を
使って全宇宙の平和のために使うと私に
約束できるか?」
「いきなりなんだ、俺もお前も死ぬのに」
「応えろ!!」



世直しマンが怒鳴ると大ガマは
目を閉じて間を置き…答える




「あっったりめぇだ!!誓って
やろうじゃねぇか、この全宇宙を
俺様が幸せにしてやると!!
それが俺が転生してきた理由だと
俺は信じてるからな!!」
「…」




大ガマのその答えに世直しマン次に
こっちへ来いとジェスチャーを見せた




「お前のハチマキをよく見せろ」
「はぁ?…おらよ」




世直しマンにさらに近づき額に巻いてる
ハチマキを見せると世直しマンは
ふっ、と笑った




「やはりまだ激吉のまんまだ、お前には
まだラッキーが起こるってことだろ」
「何…?この状況下で…」



どんなラッキーが、とつぶやく前に
世直しマンは拳を握った




「まったくラッキーマン……お前ってやつは」


「は?」






「本当にラッキーな…奴だぜーっ!!」
「なっ!?」




バキィィッ!!!
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