さらば世直しマンの巻

世直しマンと大ガマが消え、
辺りを見回すヒーロー達は
ガー…と言う何かが開くような
音に気が付き振り向くと…
そこには塔の先が開いて、そこから
ロケットが出てきているのが見えた



「な…なんだあれは!?」



ロケットは勢いよく発射し、
地球を出ていく…そのロケットを見て
ヒーロー達は気がついた



「分かったぞ!!世直しマンは
あれに乗って逃げるつもりなんだ!!」


…………………………………………………………………………………

努力マンの思惑は当たっていた
まさにロケットに乗っていたのは
世直しマンで…息を切らしながらも
ロケットを操作していた



「くそ…っこの傷を治して
ラッキーマンの力とラッキーを
上回る力をつけて必ず
地球へ来るぞ、あいつさえ倒せば
私が宇宙一なのだ!!」




必ずまた力をつけて今度こそは、と
打倒大ガマを心に近いロケットを
操作する世直しマンの後ろから
声が聞こえてきた




「次はねぇと思うぜ」
「なん…………なにーーーーーっ!?」
「デケェ声出すなよおい」




世直しマンは振り向き、目を疑った
なんとそこにたっていたのは槍を持った
超激呪ラッキーマンこと大ガマの姿
何故ここに、と世直しマンは大ガマを指さす

何故大ガマがここにいるかと言えば…
世直しマンはひとりで瞬間移動をする
つもりだった、だが瞬間移動をする際に
大ガマは槍先を世直しマンの体に当てていた
よって彼の体に触れていた大ガマも
共に瞬間移動したのだ




「逃げてんじゃねーよ」
「(こ…こいつ、やはり今の私の
叶う相手では無い…!)」
「俺はまだあんたに罰を与え始めた
ばっかだってのによ」



カチャ、と音を鳴らして大ガマは
槍を構えて世直しマンも立ち上がり
大ガマに対抗せんと構える…




「お、のれ……ならばせめて
お前に致命傷を負わせて!!」
「そいつは俺のセリフだ!!」




大ガマと世直しマンは共に
突進していき、世直しマンは
大ガマに拳を入れんと
拳を握った、だが…




ザン!!!!




「っぐぁぁあ!!!」




大ガマは世直しマンの右腕を槍で
切り落とし、世直しマンは
膝を着いて大ガマを睨みつけた




「そ…そうか…容赦しないと…
私が甘かったようだ…!!」
「そうだ、それ程お前の犯した罪は
重いってこった!!」
「!!そう重ねかざね攻撃を受けるか!!」



大ガマは続いて槍を突き刺さんと
世直しマンに向かってきた、が
世直しマンはすかさず避けた
…だが、避けて大ガマが
向かっていった先にはコンピューター!
大ガマは謝ってコンピューターを
突き刺してしまいコンピューターは
壊れてしまいバチバチ、と電気を
漏らして不穏な音を鳴らす…!



「ああっ!!貴様、コンピューターの
心臓部を!!」
「ほー?ラッキーだったな」
「そうか私をここから逃がさんと…!!」



その時、ロケット内部に機械音声が響き渡った




『軌道修正 軌道修正
非力星をやめ太陽に向かいます!!』
「なにーっ!?!?」
「重ね重ねラッキーだぜ」



ふっ…と笑うと大ガマは
槍先を世直しマンに突きつけ
世直しマンは固唾をのみ覚悟を決めた




「(そ…そうか…腕を切り落として
瞬間移動出来なくさせて太陽に
突っ込ませて…私を倒すつもりだと…!
…そしてここでトドメを指すつもりか…!!)」



ここでしまいか、そう思い
覚悟を決めて目を瞑る…が
槍が突き刺される痛みは来ずに
世直しマンは目を開けた



「…なぜ刺さない」
「俺は見届けなきゃ行けねぇ、あんたが
太陽に突っ込んで死ぬのをな」
「何!?」



大ガマの言葉がどういう意味か…
それはつまり、共に死ぬと言っている
様なものだ…




「あんたが逃げないように見張る奴が
必要だろうが、あんたが死んで罪を
償うまで俺はここから離れないぜ」
「お…お前…!!」
「俺から逃げてみな、逃げたら
この槍で突き刺す」



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その頃、地球では…天才マンが
太陽を双眼鏡で覗いていた…



「な、なんだ?太陽に向かっている…!!
ラッキーマンと世直しマンが乗っているぞ!!
ラッキーマンは世直しマンに槍を
突きつけたまま動かない!!」
「何っ!?…!わ、分かったぞ!!
師匠は自分を犠牲にして世直しマンと
太陽に突っ込むつもりなんだ!!」
「「ええっ!?」」



大ガマの行動の意味を知った努力マンは
滝のような涙を流して泣いた



「さっき、世直しマンは体が灰にならない限り死なないと言っていた!だから師匠も犠牲になる覚悟であいつを太陽へ……っ!!平和のためなら自分の命も惜しまない!!ああなんてヒーローの鏡なんだあああああ!!!!」
「ら、ラッキーマン…!!」




ヒーロー達が太陽を見上げる
見上げている間にもロケットは
太陽へと一直線に向かっていた…
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