花の命は短くて…の巻

みっちゃんが死んだ事実をようやく
自覚した大ガマは腕の中で息を引き取った
みっちゃんを力強く呼んだ…だが
既にみっちゃんは動かぬ遺体となっていた




「……お……俺が、隣りに、居たのに……」




防げなかった

助けれなかった


自分を心の底から好いてくれていた
なんの罪もない少女の命が、自分の前で
散ってしまった





「っぐ………っあ”、あぁぁぁぁ…!!!」





甘かった、自分が甘かったんだ
自分が甘かったばかりに彼女を
死なせてしまったと大ガマはその
赤い瞳からボロボロと涙を流して
みっちゃんの亡骸を抱きしめた
みっちゃんの血が大ガマのコスチュームを
赤く、赤く染めた




「ガキが1人死んだくらいでギャーギャー
うるせぇな…女々しいぞラッキーマン」




そんな中、世直しマンの言葉が
また耳にねじ込まれ大ガマの思考は
一瞬停止し、感情がマグマのごとく
湧き上がる


その感情は 怒り





「……今……なんつった…」




ガキが1人死んだくらいでだと…?

自分で殺しておきながら
大切な人を失う辛さを知っておきながら…!!




「罪のない女の子の命を………
物ともしねぇ外道野郎が……!!!」




大ガマは涙を流したままで
世直しマンを見上げ、睨みつけ…




「許さねぇぇえええええ!!!」




怒りのままそう叫ぶ、すると…
大ガマの体が光に包まれて
天才マンとスーパースターマンと会長が
大ガマに注目した




「ああっ!?ら、ラッキーマンの
体が…姿が変わっていく!!」




光に包まれ、大ガマの体が
コスチュームが
髪が、瞳が全てが変わってゆく
そして光がやむと…




「「な、なにーーーっ!?!?」」




大ガマはすっかり姿を変えていた

紫と水色のグラデーションの瞳
白く変わった髪
背に生えた羽
赤を主とした着物のコスチューム…


そしてたなびくハチマキの文字は

[激吉]!!





「俺様は超激呪ラッキーマン」




静かにそう名乗る大ガマの瞳に移るは
怒りのみであった


慈悲も何もかけることは無いであろう


……世直しマンとの戦いが、
終焉を迎える…
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