蛍と川と恋心の巻
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「っあー美味かった!サンキューな!」
「いーえお粗末さまでした、
塊美味しそうに食べてくれるから
こっちも作ったかいがあるってもんよ」
空の弁当箱をランチクロスに包んで
リュックへ直して、緑茶を取り出し
1口2口飲んだ。
弁当を食い終わる頃には当たりは
暗くなっており、空は曇り空
街灯などのあかりもなく絶好の
蛍見物日和だ
「明かりがないから蛍がよく見えるね」
「この日だけはさ、街の灯り
控えめにしてるんだってさ」
「蛍がよく見えるように配慮してくれてんだ」
小判型の大きな岩に腰を下ろして
蛍が光をともして飛ぶその時を
静かに待つ……
辺りに聞こえるのは川のせせらぎと
草木のざわめきだけであった。
…と、その時
「…あ、そうだ!」
「?塊?あっ、どこ行くのよー」
突然塊が何か思いついたのか
岩から降りてどこかへかけていき
愛花も彼の後を追いかける
塊は川のすぐ近くの木の近くに
しゃがみこんで何かを探しているよう
だったが…
「!みっけ、あったあった」
「何探してんの?…あっ、それって
ホタルブクロじゃん」
塊はその場に生えていたホタルブクロを
見つけると2輪積んで愛花の
所へ戻ってきた。
「そー、これに蛍入れたら
キレイだからさ…小学生の頃
これに蛍入れて遊んでて…
綺麗なんだぜ、この中に蛍が入ったら」
「へぇー…あたしそんな事した事ないや」
「だからこれ、ハイ」
「!ありがと」
塊から手渡された1輪のホタルブクロを
大事そうに持つと愛花は
先程の岩に腰をかけ直し、
塊もその隣へ座りしばしの間
雑談しながら待っていると…その時がきた
「…あ、」
「お、来た…!」
ふわり、と2人の目の前を横切った蛍
蛍が来た方向を見ると…
そこには無数の蛍が尻を光らせながら
飛んでおり…夜の自然の中を飛ぶ
蛍の光景は、まるで写真の中へ
入り込んだかのごとく美しかった
「…はぁ…」
その絶景に思わず見蕩れて
長くゆっくり息をひとつはいて
乱舞する蛍を見上げる愛花
彼女の茶髪の長い髪が風に靡く
「久しぶりだなこの光景…」
小学生以来だけどやっぱり綺麗だ、と
思いながら蛍を眺めて…
愛花に声をかけようと
塊は愛花の方を向いた
「愛花…、…………………」
声をかけようとした、けれど…
蛍の光に照らされながら瞳を
煌めかせて静かに蛍を眺める
愛花の姿が幻想的に見えて…
思わず声を失い、かけようとした
言葉も、頭も真っ白になって
ただ、頬を染めて愛花の
横顔を見つめていた。
「いーえお粗末さまでした、
塊美味しそうに食べてくれるから
こっちも作ったかいがあるってもんよ」
空の弁当箱をランチクロスに包んで
リュックへ直して、緑茶を取り出し
1口2口飲んだ。
弁当を食い終わる頃には当たりは
暗くなっており、空は曇り空
街灯などのあかりもなく絶好の
蛍見物日和だ
「明かりがないから蛍がよく見えるね」
「この日だけはさ、街の灯り
控えめにしてるんだってさ」
「蛍がよく見えるように配慮してくれてんだ」
小判型の大きな岩に腰を下ろして
蛍が光をともして飛ぶその時を
静かに待つ……
辺りに聞こえるのは川のせせらぎと
草木のざわめきだけであった。
…と、その時
「…あ、そうだ!」
「?塊?あっ、どこ行くのよー」
突然塊が何か思いついたのか
岩から降りてどこかへかけていき
愛花も彼の後を追いかける
塊は川のすぐ近くの木の近くに
しゃがみこんで何かを探しているよう
だったが…
「!みっけ、あったあった」
「何探してんの?…あっ、それって
ホタルブクロじゃん」
塊はその場に生えていたホタルブクロを
見つけると2輪積んで愛花の
所へ戻ってきた。
「そー、これに蛍入れたら
キレイだからさ…小学生の頃
これに蛍入れて遊んでて…
綺麗なんだぜ、この中に蛍が入ったら」
「へぇー…あたしそんな事した事ないや」
「だからこれ、ハイ」
「!ありがと」
塊から手渡された1輪のホタルブクロを
大事そうに持つと愛花は
先程の岩に腰をかけ直し、
塊もその隣へ座りしばしの間
雑談しながら待っていると…その時がきた
「…あ、」
「お、来た…!」
ふわり、と2人の目の前を横切った蛍
蛍が来た方向を見ると…
そこには無数の蛍が尻を光らせながら
飛んでおり…夜の自然の中を飛ぶ
蛍の光景は、まるで写真の中へ
入り込んだかのごとく美しかった
「…はぁ…」
その絶景に思わず見蕩れて
長くゆっくり息をひとつはいて
乱舞する蛍を見上げる愛花
彼女の茶髪の長い髪が風に靡く
「久しぶりだなこの光景…」
小学生以来だけどやっぱり綺麗だ、と
思いながら蛍を眺めて…
愛花に声をかけようと
塊は愛花の方を向いた
「愛花…、…………………」
声をかけようとした、けれど…
蛍の光に照らされながら瞳を
煌めかせて静かに蛍を眺める
愛花の姿が幻想的に見えて…
思わず声を失い、かけようとした
言葉も、頭も真っ白になって
ただ、頬を染めて愛花の
横顔を見つめていた。