「ふっ…目立ってるぜ、
レース前のデモンストレーションだ！！」



とん、とん、と軽くジャンプすると
勢いよくバックから飛び降りた！！



「やった一回転！わっ、すかさず半ひねり！」
「抱え込んで前方に一転！」
「さらに一転！さ、さらに一転追加！？」



一回転、半ひねりと数々の
芸を見せさらに一回転行くかと
思われたが…




「だぁぁぁっ！？」



ダッパーン！！！



最後の一転だけは出来ずに
そのままもろ腹うちで水に落ちた。




「ホレ最後の一転だけは無理だった」
「しかしあれだけ出来れば大したもんだ」

「…はー、もう塊のおバカ、
しょうがないわね」



でかいため息をついて愛花は
頭を抱えると仕方ないと思いながらも
プールに飛び込んで塊に近づく。



「ほら塊、意識ある？ほれ大丈夫？」
「あ？あ、愛花…………んっ！？！？」




浮かんでいた塊を抱き起こして
自分の方を向かせる、と塊は
意識を取り戻して目を覚ました…が




「〜〜！？んな、なっ、あ…！？」



目を覚まして目の前に広がったのは…
水着に包まれた愛花の中学生に
しては豊満めな胸であり…
塊はみるみるうちに耳まで真っ赤になり…




「〜〜〜〜っ……んぶっ！！」
「うわぁぁあっ！？塊！？どしたの！！
ちょ！！誰かティッシュー！！」
「あー……塊のやつ〜…」
「ほんと愛花ちゃんに対しては
ポンコツになるんだから…」



耐えれずに勢いよく鼻血を吹き出して
ぐったりと愛花に抱き起こされた
まんまでまた意識を飛ばした塊に
愛花はパニック状態で塊を揺さぶる…
目ぇ回して鼻血を流す塊に他の腕組
メンバーはやれやれー！とため息をついた



「ぶっ！？誰かまた飛び込むぜ！？」
「変態の一堂零だ！！」

「でもんすとれんじゃー！」




愛花が塊を回収して直ぐに
また誰かが飛び込み台にやってきた…
今度は零が飛び込むらしい
零はタン！！と勢いよく飛び込む…が




「ひえっ、なんつー無造作な飛び込み！
頭の重みで一回転して…」
「滞空時間持て余してやんの！！
もうあとが…げえっ、上に戻ってく！！」
「あ、また自然落下して…あー
もつれたもつれた！！」



零は散々足掻いてもがいて落っこちていき…



ズガン！！



プールの外に落っこちた。




「あーあプールには30cm遠かったな…」