「んーうー‥」



いつも通りの学校帰り、
琉絵は部活が終わると
疲れたなぁ、と思いながらも
ゆっくりと校門をくぐった‥その時




「んう、眩しい」



バイクの光が目に入り
チカチカする、とバイクの光を
遮るように手でガードしながらも
帰路へついていた‥だが
街灯が少なくなった人気のない
辺りで琉絵は
そのバイクの集団に囲まれた




「！？」




なんなんだ、と見回していると
サングラスにリーゼントの
男が降りてきて琉絵に寄ってきた





「お前か似蛭田妖の恋人は」
「そうだけど、誰ー？」
「よく聞いてきた！！俺様たちは
何城高校不良グループ、兼！
暴走族のりんりんらん団！
そして俺はリーダーの山葉迷人だ！！」




ふん！と鼻息荒く胸を張る
そのリーダーに琉絵は
手を叩き思い出した




「あー、妖から聞いた事あるー
「俺に叶うわけねぇのに馬鹿の一つ覚え
みたいに俺らにかかってくる阿呆」ってー」
「なんだォ！？おのれ！！似蛭田め！！」




ぐぬぬぬぬ！と悔しげに
唇を噛むと姿勢を治して語る




「とにかく、仲間も来た！
逃げ道はないぞじっとしてな！！」
「あたしになんか用‥？」
「あいつは強いからお前を
人質にすんの」
「最低ー‥」




だがいずれ妖が来るのなら
妖の助けを待とう、と琉絵は
妖を待つことにした。