翔が入院して早4日間‥
理央奈は学校も休み
毎日翔の病室へと通った
そんな理央奈の様子を
知っている他の者も放課後、
彼の病室へと通いつめた




「‥翔さん、千絵の所でお花
買ってきたので飾っておきますね」




目をまださまさない翔に話しかけながら
花瓶に千絵の家で買った
オレンジ色のガーベラを花瓶に生ける。




「‥オレンジ色のガーベラがお見舞いに
おすすめだと聞いたので‥ふふ、
ガーベラは我慢強さなどの花言葉も
あるから‥と、後‥」




あとまだ花言葉がある、それは




「後は‥希望」




翔が目を覚ますように、と希望の
意味も含めたガーベラの花
夕日に照らされて眠る翔を眺め、
眩しいかと感じた理央奈は
少しカーテンを閉めた





「‥色男組の皆さんも‥奇面組も、
腕組も番組も御女組も、千絵も唯も
もちろん先生も‥貴方が退院して
来るのを待ってるんですよ‥」




そしてもちろん自分も彼が
目覚めるのをずっと待っている
椅子に腰かけながら理央奈は
寂しげに微笑んで続ける。




「‥‥私、貴方が目覚めなくても‥
ずっと貴方を待ち続けますよ
あなたが目覚めることを願って‥
それまで学校行きませんから」




留年することになっても‥
翔が目覚めるまで、理央奈は
翔の病室へと通うだろう
翔が目覚めるまで‥




「‥‥‥‥翔さん」



朝から来てずっとここにいたからか、
理央奈は眠気を覚えてそのまま
翔が眠るベッドの隅に突っ伏して
眠り始めた‥
その間、翔はずっと夢を見ていた