理央奈のファンクラブの女の子から
受けていた嫌がらせは翔の鶴の一声で
収まったかのように思われた‥が、
未だにまだ理央奈に恨みを持つ
者がここにはいた。




「西園寺理央奈‥あんたの、
あんたのせいで翔くんに嫌われた
じゃないのよ‥！！
許せない！！あの女！！」




ギリギリ、と爪を噛んで恨めしげに
理央奈の写真に針で穴を開ける
その女子‥彼女はかつて翔の
ファンクラブのリーダーであり
理央奈に最初に嫌がらせを
考えた女であった。




「あの女に‥あの女に一泡吹かせて
やらないと気が済まない‥」



びりり、と写真を破いて
彼女は勢いよく立ち上がる。



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

翌日、理央奈が姉妹と共に
登校して上履きを履こうとするが‥
なにか違和感を覚えて
上履きをひっくり返す、と



バラバラ‥！！




「‥やっぱり」
「画鋲！」
「なんて悪質な真似すんのよ！！」
「もしかしてまた‥」




その悪質な真似に愛花が
理央奈にそう聞くと、理央奈は
こくりと頷いた




「ファンクラブの方の残党が
まーた性懲りも無く私を
狙ってるんでしょうね」
「あたし、妖と邪子にいってくるー」
「‥えぇ」



琉絵が他の組に知らせに行く中、
理央奈は画鋲を見つめて
溜息をつき、睨みつけた。




「‥‥‥全く懲りない‥‥」