そんなこんなでアトラクションを
巡っていると時刻は7時…暗くなれば
イルミネーションが点灯する
時間となり、少しづつテーマパークに
イルミネーションの光がともり出した
中でも一際美しく光を放っているのは
テーマパーク一番の見所…
キャッスルにともるイルミネーションだった




「…綺麗…」




ほう、と息を吐いて見とれる理央奈
頬を染めてそのイルミネーションに
見とれる理央奈を見て愛おしげに
微笑むと翔もイルミネーションに
目線をやる…
美しいイルミネーションにしばしの間
みとれて時間が経ち…
最初に口を開いたのは翔だった




「ねぇ、理央奈ちゃん」
「なんでしょうか」
「しつこい、って思うかもしれないけど
聞いて欲しいんだ…」




イルミネーション見ながらでいいからと
付け加えて翔は言葉を続ける




「…あのね、俺………君と出会ってから
1人の女の子を愛する、って事が
こんなにも幸せだって事を知る事が
出来た…そして初めてだった、
たった一人だけにこんなに夢中になるのも」




物心がついた時から女の子は
よりどりみどりだと思って
取っかえ引っ変えしていた
だがそれを咎める人もいないから
止めることもなかった

だけど…




「君と出会って他の女の子はもう
目に映らなくなった」




理央奈に出会って恋をしてから
他の女の子に全く興味が無くなった
だって、理央奈にだけに見ていて
欲しいから…
理央奈だけが魅力的だと
思い始めたから




「俺、君のためならなんでもできるよ」




そして理央奈の方を見て
頬を真っ赤にしながらも真剣に伝えた
理央奈も翔の言葉に途中から
翔の方を向いており…2人は
目線がかち合った




「好きだよ、理央奈ちゃん
俺はもう君のことしか見えない」
「…………翔さん」




その言葉に頬が赤く染まる
翔も何度目かの告白をすると
照れながらも頬をかいた




「………これ本当ね、俺の好きな気持ちは
ずっと変わらない……理央奈ちゃんが
振り向いてくれるまで、いや振り向いて
くれてもずっと言い続けるかな」
「……………」





今まで、翔は遊び半分で告白している
ものだと思っていた
だけれど…今は、ちがうんだと思える
昔とは違って自分の翔への思いも
変わりつつあった
だって…





「(どうして、好きって言われて
嬉しいだなんて思ってしまうの)」





好きって言われて…
嬉しいって思う自分がいるから