翔は怖い顔で睨みつけながら続けた



「彼女は関係ないだろ
恨むんなら相手にしなくなった
俺を恨んで来ればいいだろう
理央奈ちゃんに嫌がらせするな」
「‥‥翔さん」



翔は真剣な表情で続ける



「好き勝手しておいて、
蔑ろにした俺を恨めよ
罰はいくらでも受ける
殴って気が済むなら殴れ
‥でもな、理央奈ちゃん
に手を出したら俺は許さない！！
俺に恨みをぶつけてこいよ！！
彼女は関係ない！」




翔に明らかに敵視の目を向けられた
女子達はショックで泣きじゃくる
翔は彼女らを睨みつけて告げた。





「失せろ、もう彼女を虐める
ような真似はするな！！！」





翔にそう告げられた女子たちは泣きながら
去って行った‥
そして彼女らが居なくなると翔は
理央奈の方へ振り向いた。




「‥‥大丈夫？水、かかってない？」
「私よりも、貴方の方が‥‥」
「あ、待って今俺汚いよ」
「そんなの‥」




理央奈は今汚いから、とか
言い訳をする中理央奈は
ハンカチを取り出して翔の
顔を拭く‥‥



「なんでこんな真似‥汚れる様な真似は
あなたが1番嫌がる事でしょう？」
「理央奈ちゃんが危ない！
って思ったら‥つい身体が動いてたんだ
だって、好きな女の子の事は
守りたいじゃないか」
「っ‥‥‥」
「翔！！理央奈ちゃん！！」
「！」




へら、と眉を下げて笑う翔に
理央奈は言葉を詰まらせて
そっぽを向く‥
そしてそのすぐ後に他の色男組
メンバーと唯と千絵、愛花
達が駆けつけてきた。




「理央奈！！切出さん！！
大丈夫‥！！切出さんびしょ濡れ
じゃない！！」
「私を庇って、ファンの女子に
水をかけられて‥」
「翔、ほらタオルで拭けよ！」
「ありがとう」




翔が決にタオルを借り、タオルで
吹いていると琉絵が口を開く




「あのね、理央奈ー
もう嫌がらせは大丈夫だよ
御女組と番組が目を光らせて
置くから大丈夫だよー」
「塊達腕組も、早めに登校して
カミソリレターが来ないように
見張ってくれるってさ」
「我々奇面組もな！！」
「伊狩先生‥増代先生にも
言ってやったからな」
「そうですか‥ありがとうございます、
彼らにもお礼をしなくては」




後は名物集団に任せておいて
大丈夫そうだ、と理央奈は
ほっと息をついた‥
そして息を着くと理央奈は
翔の方に目をやる




「翔さん、あの‥ありがとうございます」
「ん？気にしないで、君が無事でよかった」
「‥‥‥‥」




翔に改めて礼を告げると翔は
綺麗な微笑みをみせ‥その笑みを
見た理央奈は一瞬、頬を
染めて顔を背けた




「(‥‥‥調子が狂う‥‥‥)」



なんで胸がドキドキとうるさく高鳴るのか
理央奈は‥まだその胸のドキドキの
理由が分からなかった。
事件は終わった‥




「あいつの‥あいつのせいで翔くんに
嫌われたじゃない‥タダじゃおかない‥！」




‥訳では‥ないらしい