「何かと思えば‥色男組に近づくな？
色目を使うな？馬鹿らしい、使った
覚えなどありませんし‥
第1私を虐めたら彼らは貴女方に
惚れるとでも思ってるんですか？」
「そ、れは‥」
「結局、団体にならなきゃ
強気にも慣れないくせに
調子乗るなはこちらのセリフです」



理央奈の言葉にリーダー格の女は
顔を真っ赤にさせて怒る‥と
ほかの女子に指示をした。




「あらそう！！あくまでも言う事
聞かないつもり！！ならちょっと
痛い目合わせてあげる！！これでね！」




そう言ってほかの女子が持ってきたのは‥
黒く濁りきった汚い水が入った
バケツだった。





「これ何かわかる？雑巾を搾った
あとの汚い水！！これをあんたに
ぶっかけて無様な姿にして
SNSにアップしてやる！！」




ガバ、とバケツを抱えると
理央奈に向けてかける体制をとる！！




「色男組に嫌われればいいのよ
あんたなんて！！！」
「っ！！」




そして勢いよく振りかぶり
ほかのファンがにやにやとして
理央奈のぶ様な姿を楽しみに
してみる中理央奈に向けて
バケツの水をかけようとした‥が！





バシャーーーン！！！！




水の音が響きわたり、
理央奈は水がかかる事を
覚悟して目を瞑っていたが‥
冷たい感覚がなく、おかしいと
思いながらゆっくりと目を開ける‥と




「‥‥‥‥‥え、翔‥‥‥さん！？」





そこには‥理央奈を庇うようにして
両手を広げて間にはさまってきた
翔が‥水を引っ被ってしまっていた
ぽた、ぽた、と水が髪から滴る





「うそ‥翔‥‥‥くん‥？」




水をかけたリーダー格の女子は
呆然、としてバケツを落とした
ガラン、とバケツが音を立てて落ちる
リーダー格の女子も後ろのファンたちも‥
顔色が真っ青だ





「うそ、うそ‥！！やだ、ごめんなさい！
私翔くんに水かけるつもりじゃ‥！！」
「‥‥‥」




リーダー格の女子が急いで翔にかかった
水を拭こうとしたが翔はその手を
叩き落とした。
翔のいきなりのそんな行動に
リーダー格の女子は肩を跳ねさせた




「えっ、？翔く‥」
「‥‥ふざけるなよ」
「え‥ひっ、！？」





翔は手をたたき落とすと顔を上げて
目の前のファンの女子達を睨みつけた
翔の怖い顔に女子達はたじろいだ。