「うぅーーーーん‥ん”〜っ‥」



先程から「これでバッチリ！好きな
あの子との初デートスポット特集！」
と書かれた雑誌を見ながら
ずっとうんうん唸る塊
そんな塊に進はため息をついた



「なぁ塊‥初デートのお誘いしてきたのか？」
「えっ！？え、えと‥んと‥
ま、まだデートの場所すら決まってない‥」
「「‥‥塊のへたれ」」
「う、うるせーっ！！！」



しらけた目で見られる塊は
うがーっ！！と噛み付き叫んだ



「何やってんだよ〜！優勝したら
初デートに誘う！って張り切ってたのは お前だろー！？」
「実行しろよ〜」
「だってよ！！だってよ！！
まだ場所も決まってないのに
お誘いなんてできねぇだろ！？
そ、それに‥デートの場所も
悩んで仕方ないのに‥」




つんつん、と人差し指と人差し指を
つつき合いながら目線をあちこちに
やり泳がす塊‥
そんな塊にメンバーは提案を出す




「ボウリング場とかバッティング場は？」
「な、なんかロマンチックじゃないと
思う‥それにそれは俺が楽しめる
もんだろ‥？お互いが楽しめるもん
じゃなきゃ‥愛花と行くんだし‥」
「それもそっかぁ‥」



そうだ、デートとはお互いが
楽しむことが大切である
片方だけが楽しめる物では
意味が無いのだ




「他デートの場所って言ったら‥
映画館とか遊園地とかショッピングモール」
「水族館にカラオケに公園に‥」
「やめろ〜〜！！そんなに提案
するな〜〜悩む〜〜！！！」
「やれやれ‥」



頭を抱えてまたうなりだす塊に
ダメだこりゃ、とため息を着くと
4人は目を合わして小声で話す



「(なぁ、これ俺たちが背中
押してやらなきゃダメなんじゃねーの？)」
「(うん、そうだな‥じゃあまた
河川と宇留に聞くか)」
「(そうするか)」
「(リーダーの為に一肌脱ぐか)」



うむ、と頷きあうと進達は
2年10組に急いで向かっていった
そして2年10組につくと千絵と唯と
妹3人に早々に会うことが出来たので
早速愛花が行きたい場所を聞いた



「あのさ、愛花ちゃんどっか
行きたいとか言ってなかった？」
「え？どうして？」
「え！？えーと、それは‥」
「‥塊さんが愛花を
デートに誘おうとしているとか？」
「「ギクッ」」
「きゃー！！ヤダそうなの！？」
「恋のキューピットってわけね！！」



キャーキャーと騒ぎながらも
唯と千絵と薫達は
は手を取り合い盛り上がる



「そーねぇ‥あ！！そういえば」
「そういえばなんだ！？」
「愛花、見たい映画あるとか
言ってたわよね」
「あとね〜‥一応モールでやってる
イベント？お化け屋敷行きたいとも
言ってた‥」
「一応モールか！！あそこなら
映画館もあるし‥よし！！ありがとな！！」



有益な情報を得た腕組メンバーは
急いで塊の所へ向かっていった