命の言葉に、まぁ先程まで
いちゃついていた2人は
顔を赤くさせて目線を合わせる。




「そうか塊に彼女が……いつの間にか
そんな歳に……そうだ、折角
来たのですから食事でもどうですか」
「え？そんな悪いですよ」
「そうしろよ愛花、な？」
「うーん…じゃあ」




こくん、と頷いた愛花に
良かったまだ一緒にいられると
拳を握った。
そんな塊に父である丈が近寄る




「所で塊、大事なことを聞くが…」
「？なんだよ」
「お前の彼女さんはどんな人だ」
「愛花？愛花だなー」




そう聞かれればもう口から
愛花の事がどんどん出てくる
初めて会った時のことや
体育祭のとき…水泳大会の時…
そして彼女の魅力やらなんやらを
話していくと丈はうんうんと頷いた





「ふむふむ、なるほど………塊」
「何？」
「いつ結婚するつもりだ？」
「ぶっ！！」




突然結婚、というワードが聞こえて
ずっこけそうになったが
体制を建て直した。




「………そ、りゃ……高校卒業した後、
って考えてるけど……まだ、言えてない」
「ふーむそうか…」
「あたしはいつ愛花ちゃんが
妹に来ても大丈夫よ、塊！」
「姉貴まで！！…あれ、父ちゃん？」




姉まで何を言っているんだと
対応していると、忽然と
父が消えていることに気がつき
当たりを見回し姿を探すと、
父親は…




「愛花さん、これからも
末永く倅をよろしくお願いします
私らはいつ貴方がうちに来ても大丈夫です」
「へ？は、はい…？」
「と、父ちゃん！！！！」




いつの間にか愛花に
もう結婚することが決まってるかの
ように話し、頭を下げる丈に塊は急いで
父と愛花とを引き離した。




「愛花に変な事言うなよ！！！」
「すまんすまん、ついな」
「あは、塊のお父さんって面白いね」




ぎゃあぎゃあと言い合いを始める
塊達一家に愛花はクスクス、と
笑っていた
丈と命に気に入られた愛花
父親と姉はいつ愛花が
嫁に来るのか、と愛花が
いつか塊と結婚してこの家に嫁ぐ
日を楽しみに待つことにした。