カリカリ、とチョークの音が
10組に響いていく
前に立っているのは4人の少女
彼女達の共通点は…顔がソックリな事だ
名前を書き終わった先生は前を向いた


「えー、転校してきた西園寺さんです
皆仲良くしてあげてね！西園寺さん
挨拶を」

「はいはーっい！西園寺愛花です！
ドラマとか音楽とかなんでも好き！仲良くしてやってくださーい！」
「西園寺薫です！
あたしは少女漫画とかが好きかな、
とにかくよろしく！」
「…西園寺理央奈、3女です
これからよろしくお願いします」
「西園寺琉絵〜…よろ〜」



4人の紹介が終わり…少ししん、としていたが
少しすると、クラスメイトは大騒ぎし始めた



「すげーー！！！四つ子だ！同じ顔！」
「めっちゃかわいーー！！よろしくーー！！」



ヒューヒュー、と鳴らされる口笛
見るからに下心のある男子の声
理央奈は前を睨みつけ



「お静かに願います」



静かに言い放つとしん…と静かになった
席は宇瑠千絵と河川唯という女子生徒の
前と後ろらしい
席に着くなり、2人に話しかけられた



「今の、すごく良かったわよ！
スッキリしちゃった！私宇瑠千絵！よろしく！千絵って呼んで！」
「私も！私河川唯、よろしくね！唯って呼んで！」
「ん！うんよろしく！ね！みんな！」
「はい」
「うん！よろしく！」
「よろ〜」



転校初日から仲良くなったのは
この千絵と唯だった
授業が終わった昼休み、愛花は
とあることを聞いてみた



「ねぇ、なんかこの学校にさー
面白い人とか居ない？皆ふつーで
なんかつまんないって言うか」
「あら！ふつーの人がつまらないなら
この学校はうってつけよ！普通じゃない
人なら沢山いるもの」
「だったら奇面組さんと仲良くなれそうね！
ねね！今から会いに行こう！！」
「「奇面組？」」


何やら目をキラキラさせた唯に
目を瞬かせてシンクロさせて
4人はその奇面組に疑問を持った



「奇面組って、何者？」
「とっても普通じゃなくって面白い人達！」
「ま、会えばわかるわよ」



千絵と唯に手を引かれて
その奇面組に会うこととなった
四つ子は目を合わせあって首を傾げた