春も近づき…一応中の3年生は
皆受験生となり受験勉強に励んでいた



「またまた高校受験なわけだけど」
「今度こそ、今度こそ卒業せねばなるまい！！」



…中には2度目の高校受験に励むものも
大勢いた
今年こそは卒業だ、と張り切るのは
塊と…偶然いあわせた翔、零と妖だ




「んで君たちの志望校は？」
「「一先高校」」
「おーっ！ぴったしカンカン！
私たちもなのだ！」
「おめーらもかよ」
「まぁあの高校は楽に合格できるって
聞いたしな」




一先高校とは
レベルが低く志願者数が少ないために
合格率が高い安全高校なのであった
毎年他の高校を志願していたが
さすがに諦め、この高校にしたらしい




「変なことしない限りは楽に…ん？
おー！愛花ちゃん達ではないか！」
「！ヤッホー」
「！！あ、」



そう話していると…向かいから4つ子達
が歩いてくることに気がついた零が
手を振り、それぞれの想い人が現れた
ことに気がついた3人はパッ、と顔を上げた




「この4人で集まってんのー、珍しいね」
「そうねぇ」
「いやー偶然…お、参考書沢山持って
受験勉強か」
「そうよ、一冊貸しましょうか？ほれ！」
「づぉぉっ！！おぉ、蕁麻疹が…」
「勉強嫌いすぎよ」




理央奈が零の前に参考書を
ずい！！と突きつけると零は飛び退いた
その肌には蕁麻疹が現れていた
相当勉強が嫌らしい




「あたし達は一先高校なんだけどね、
勉強するに越したことないから」
「そうー」
「！薫ちゃんと
琉絵ちゃんも一先高校か！」
「！！同じ高校じゃねぇか！」
「え、偶然！！」
「マジか！」




薫と琉絵も同じ
高校だということを知った零と妖は
心做しか明るい表情になった
別の高校になると思っていたが
同じ高校だと知り、どこか安心したのだろう