一方愛花はと言えば…
愛花の方も塊の告白の
言葉が忘れられずにモヤモヤとしていた



「好きだ」

「やっぱり俺、愛花の事が好きだ」



「(…塊の言葉が頭から離れない)」




突然の「好き」発言
突然の告白に…
塊のことがまともに見れなくて…
何故か意識してしまって…




「(塊の事避けちゃってる、ダメだ…)」




前までは普通に接することが出来たのに
…そもそも




「（どうやってあたし、塊に普通に
接してたっけ…？）」




どうやって彼と友人感覚で
接することが出来ていたのかが、
分からなくなっていていて…
どうしたらいいのか考えても分からなくて…




「(塊が…あたしを、好き……？)」




それ即ち、塊が自分に恋をしている
事になるのでは無いか、と思うと
顔が暑くなり、思わず机に突っ伏した




「（…そんな訳、だって塊は
格好良くてさ…女の子にモテて、
そんな塊がどうやって）」

「（あーーーもう考えてもらちあかない！！）」




ガシガシと頭を掻きむしり
どうしたらいいのか分からない
苛立ちをどうしたらいいのか
そしてその答えを誰に聞いたら
いいのか…




「（…唯か…千絵か…いや、わかんない
って答えられそうだな……
理央奈？琉絵？
……うーん……あ、そうだ）」




悩んで悩んで…
答えを出してくれそうな人物が
ひとりいることに気がついた




「（薫は？薫は
零くんに恋してるから、分かるかも…
休み時間に聞いてこよう）」




休み時間に次女に聞こう、と決めて
改めて授業を真面目に聞くために
姿勢を正した。