「……………え？」




怪我がないか心配していた矢先に
「好き」と告げられた言葉に
愛花は頭が真っ白になり
何が起こったか分からずに固まった
塊はそのまま、心の中で呟いている
つもりで…独り言のつもりで
ぽつり、ぽつりと言葉を続けた




「俺、やっぱり愛花の事が好きだ」
「…………………」
「これからも、ずっと……」

「か、い？」

「！？」



顔を赤くさせて自分の名を呼んだ
愛花に、塊はようやく
心の中で呟いていたつもりだったのが
口に出ていたことに気がついた。



「………え？え、あ………愛花？
…今の…聞こえて…？」

「おーーーい！！！」
「「！」」



聞こえていたことに気がついて
塊は赤くなったり青くなったりしながら
聞いていたのか、と聞こうとしたその時
零と薫と唯と千絵が滑ってきた




「大丈夫か！?すまない、私がくしゃみしたから！」
「怪我は！？」
「え？あは、ないよーあたしも塊も」
「そう、良かったぁ…」
「あ、それとバスの時間近づいてるから
支度したらバスに乗るようにって」
「あ、そうなの？じゃ、じゃー行こうか！」
「お、おう」




愛花と塊は唯と千絵に
時間が近いことを知らされて
立ち上がり帰り支度をするために
一旦ロッジに戻った


「………」
「………」



ロッジへ向かう間、支度をしているあいだ
塊と愛花は気まずそうにして
目線をあまり合わせられずにいた
そして支度をすると
バスに乗り、バスは学校に帰るため発車した