それからオウルの説明を聴きながら空を飛ぶルアとナイツ。
手から放出されるトゥインクルダストという物で円を描き空間に穴を開けるパラループや
自分の心を潤すこうかのあるブルーチップやナイトメアン、高速で移動ができるドリルダッシュ‥
全ての説明を終え頭に入れ、飛行を続けると黒い海のような場所に出た。


「おい、ちょっと待て！」
「(えっ、何！？)」
「下に見える黒い海のような場所‥あそこには絶対近づくなよ！」
「(あそこって‥あの黒い海？)」
「そうじゃあの暗黒の海の世界には決して近づいてはならんぞ！あの場所は混沌が渦巻く無意識の世界‥入ったら二度と戻っては来れんぞ」
「(…何それ、怖いわね‥わかったわ、気をつける)」
「よし、最初にしちゃ上出来だ！そろそろ夢の入口に戻ろう！」
「(うん)」


ちらり、と海に目を移しすぐに目線を戻して夢の入口の方向へと飛んでいった。
夢の入口へと到着してデュアライズを解くと1つ、先程まではなかった扉がぽつんと立っていた。


「‥何かしらあの扉」
「ほほぅ珍しいこともあるもんじゃナイトピアへの扉が現れるとは‥」
「ナイトピア？」


ルアが試しにナイトピアへの扉に近づいてみると、ルアの手のひらが赤い光に包まれ、輝き出した。


「！？何よこの赤い光！」
「！！その光は‥勇気のレッドイデアではないか！？」
「ここ、ナイトディメンションではな‥そのイデアの光がナイツピアと言う世界を作り出すのじゃ！そうか‥お主のイデアがあの扉を呼んだ訳じゃな‥」
「勇気の‥レッドイデア‥」
「すごいぞルア！殆どのビジターはここへ来るまでにイデアを無くしてしまうんだ！」
「(ち、近いわね！？)」


オウルを押してルアの目の前に来たナイツが興奮気味に彼女に説明を始める。
ルアは距離が近い事に思わずぴくり、と肩を跳ねさせた。


「よし！早速イデアが生み出した楽園ナイトピアへ行ってみよう！」
「楽園！？」
「あぁそうさ！じゃあ俺は先に行って待ってるぜ！」
「えぇ、今行くわ！」
「全くせっかちなやつじゃのう‥では続きはナイトピアへ行ってから話すとするかの‥待っておるぞ」


先に向かったオウルとナイツを追い、
ルアもそのナイトピアへの扉を開けた‥