「…リアラ…」
「！？アイ！？」



アイはリアラのその言葉を聞き
ボロボロと涙を零し、
リアラは慌てて彼女に駆け寄る



「嫌だったのなら…」
「違う、違うの……嬉しいの、リアラ…
う、うぅ…私もリアラと一緒に、いたいよ…
ごめんね、リアラ、私も…リアラに
酷いこと言っちゃった…」
「！！謝るな、アイ！！」




ごめんね、ごめんねと何度も謝る
アイにリアラは咄嗟に
アイの手を包み込んで
彼女に返答した。




「私が悪かったんだ、君が謝る
事は無い………本当にすまない…
…許してくれるのか、私のことを」
「…うん、リアラ…」
「…っ、ありがとう…ありがとう…！」




過ちを犯し、騙されていたにも関わらず
こんな自分を許して包み込んでくれるのか
そんなアイの優しさに触れた
リアラは目頭が熱くなる感覚に
なりながらもたまらなくなり、アイの
ことを抱きしめアイもリアラの
背に腕を回した。





「(嗚呼…暖かい、この子の優しさが暖かい)」





自分は全くその「愛」を返せていないのに
彼女は何度も何度も、自分へ「愛」を注ぐ

…ならば




「(答えたい、返したい)」




自分の「愛」を君だけに
リアラはこの腕の中にいる彼女に
愛を返すのだと決心した………




……………………………………………………………

「………」


そんな様子をナイトメアから見て
気分悪げに見ていたのは…



「ふん、リアラよ…お前も所詮は失敗作だったか」



ワイズマンであった
リアラの様子を見ていた
ワイズマンは指を鳴らして1人の
「ファーストクラスのなり損ない」
であるセカンドクラスのナイトメアンの
名を呼んだ



「ジャックルよ」
「はっ、ワイズマン様ここに」




その名はジャックル
ファーストクラスのなり損ないであり
頭と手以外の肉体を持たないセカンドクラス
彼はニヤリと笑みを浮かべながら
ワイズマンの元へ跪く




「ケルベロスとクイーンベラを従え、
ナイツとリアラを…
失敗作のファーストクラスを捕らえろ」
「かしこまりました」




また新たな悪が動いた。