「お前さ、変わったな
前みたいに尖ってないっつーか
…縛られるのを悩んでるって言うか」
「…その縛られているというのは
ワイズマン様に…か」
「ん」



ナイツは何故ここまで見抜くんだ、と
思いながらもリアラはそっぽを向く
ナイツはそんなリアラには構わず続けた




「…あの子のおかげだろ、アイ
あの子と出会って世界拡がったんじゃねーの？
お前を変えてくれたことには感謝しなくちゃな」
「……」
「俺はお前も自由に生きるべきだって思ってる
恋するのだって自由だろ
うじうじしてんなよ」
「黙れ！！！」



黙って聞いていたリアラはとうとう
耐えきれなくなり立ち上がるとナイツを
押し倒し胸ぐらを掴んだ
ナイツは顔を歪めながらもリアラを見上げる。




「いっ……リアラ、」
「……私がお前のように楽天的な性格を
していると思うな！！
言えると…言えると思うか！！！
ワイズマン様に！！！」




その瞳には心なしか、ゆらぎが見えていた




「ビジターに恋をしてしまったと！！！
彼女とずっと共に居たいと！！！
あなたよりもアイと共に
いたいと思うようになってしまったなんて！！」




ああ、なんという事だ
主に忠誠を誓った自分がまさか
ナイツのように裏切ろうとしているだなんて
そんな自分に対する軽蔑の感情に
反するかのようにアイへの
恋心は膨らんでいく。



「だが、私とアイは違う世界の者だ、
ナイトメアンとビジター叶うわけない
…だが‥」
「……俺たちやっぱり似てる」




ナイツはリアラの腕を解くと
体を起こして体制をなおし、
あぐらをかいて座り直した。




「お前とおんなじ、俺も
俺も…ルアの事が好きだ
初めて、”飛べなくなってもいいから
一緒にいたい”って思うようになった」




ナイツは語る

ルアに恋をしてから‥
この恋の大きな壁に気がついた
それは



「いくら好きでもやっぱり
ビジターとナイトメアンだもんな」




夢と現実
結ばれては行けない2人
結婚もできないし子供もできない
その事をナイツは悔いた