「あっ！！アイ！！」



ルアが妹に手を伸ばした、だが
その手は届かずに空振りした…
全てを見ていたナイツは怒りの
表情を浮かべてリアラの胸ぐらを掴む。




「おいリアラ！！お前、純粋な
アイの気持ち踏みにじって
ずっと…………！」




好きな女の妹を騙していたのか、と
怒ろうとしたナイツだったが…
リアラの今まで見た事のない
悲痛そうで、辛そうな表情を見て
驚き固まった。




「(リアラのこんな顔初めて見た…)」




自分の知るリアラは卑劣で残忍で
目的の為ならば手段を選ばず…
ビジターに感情なんて向けたことが無い
そんなリアラが、こんな顔を
した事なんて…





「(まさか、後悔してるのか…？
アイを騙した事を…)」
「離せ、」
「あ！」




そうナイツが思考しているとリアラは
ナイツの手を振り解きスカイメドウの
どこかへと姿を消した…
それを見ていたオウルはそれぞれ
ナイツとルアに提案をした。




「…ナイツ、ルア…
2人を追いかけてやれ
ナイツはリアラを
ルアはアイを…」
「！オウル」




オウルも場面を見て察したのか
それぞれナイツとルアに
追いかけるように提案をした。




「恐らくアイは夢の扉がどこかに
あるか分からずに困っておるはずじゃ
案内してやったらどうじゃ？」
「…えぇ、そうね…」
「それに、腹を割って妹と話してこい
よく慰めた後でな…」
「…そうする！」




ありがとうオウル、と手を振り
ルアがアイを
追いかけると次にオウルはナイツに目をやる





「ナイツ、恐らくアイが
リアラの心境を変えてくれたのかもしれん
リアラは恐らくあの子のおかげで
心を入れ替えたのかもしれない…
今ならお前とも分かり合えるかもしれん
よく話してみろ」
「おう…そうするリアラの居場所なら
分かってる！！」




ぐっ、とグットサインをオウルに見せると
ナイツはリアラを追いかけて去っていった。