今、リアラはなんと言った？
…確かに彼は今…妹の名を叫んだ。
ルアは震える唇で
妹の名を、呼んだ。



「…アイ…？あんたなの…？
デュアライズ、してんの…」
「！？何っ…！？」
「まさか、リアラとデュアライズしているのは
お主の妹だと言うのか！？」
「…！」



ルアやナイツやオウルの
言葉にしまった、と思っても
もう遅かった…




「………」
「あんた、私の妹に何した訳！？
アイを誑かして騙したのね！？」
『(！？)』



ルアのその言葉に
アイはショックを受けた。
まさか、そんな、とは思いつつも…
ナイツとルアの行動の矛盾…
パズルのピースがどんどんハマっていく…



「…リア、ラ」
「…アイ」
「アイ…！やっぱり、」




そしてリアラとアイのデュアライズが
解かれてアイの姿が顕になった
アイは身体を震わせ顔を真っ青に
させながらリアラを目に移して口を開く。




「リアラ……誑かした、って…
騙してたって……何……？
説明、してよ…」
「……………」
「っ違う、よね？何かの勘違い
だったんでしょ…？ねぇ…リアラ…！！」




ああ、もうダメだ隠してなんておけない
リアラは固く瞼を閉じ拳を握り震わせ…
彼女との時間が終わるのだと覚悟をして
真実を口にした。





「………勘違いなんかじゃあない…………
私はお前のレッドイデアを狙って………
お前を利用してナイツを捕える為に
近づいた………」
「〜っ…！！」




リアラのその言葉にアイは
涙を流して後ずさる…
そんな二人を見た三人は
ああ、アイは騙されていたのだと
察して黙って見守る。




「…嘘、うそ…じゃあ…全部、嘘だったんだ…
リアラが言った事、全部、嘘だったんだ！！」
「…すまない」




信じていたのに、
信頼していたのに…
陥れるために騙されていた…
でもリアラのことを信用していたい
そばに居たいという気持ちもあったが
悲しい気持ちが上回り、アイは叫んだ




「リアラの嘘つき！！」
「、！！」




ボロボロと涙を流して思わずそう叫んだ
覚悟していてもその言葉は深く刺さり
リアラは悲痛な表情を浮かべ…
そんな彼の表情に気がついた、が
たまらなくなりアイは
その場から走り去ってしまった。