ナイツを捕える作戦に失敗した
リアラとアイは
スノウウッドへ戻ってきた。



「ナイツの奴め…中々にしぶとい、くそ…！」
「…あ、のねリアラ」
「なんだ」




スノウウッドへ戻っては来たが…
どこか不安げで申し訳なさそうな
アイにリアラが振り向いた
リアラが振り向くとアイは
小さな声で呟いた





「ご、めんね…」
「…なぜ謝る？」
「だって、私が…リアラとはぐれた
せいで迷惑かけた」





アイの言葉にリアラは
ふう、と小さくため息をつくと
アイの顎を引いて自分の方へと
向けさせた。




「！」
「…私が油断していたから起こった失態だ
お前は…その、」




リアラは目線を外し照れくさそうに
しながらも…ケチをもごもごさせて答えた




「…悪く、ないだろ…気にする…な」
「………リアラ」




目線を外して言いにくそうにしながらも
優しい言葉をかけてくれたリアラに
アイは小さく胸が高鳴り
頬が暑くなる感覚になった




「…………リアラ、あのね、あたし」
「ん？」
「頑張るよ、ルアを助けるために！
だからね、リアラの力になれる様に
頑張るよ」
「一応期待はしてやろう」




リアラはアイの言葉に
微笑むとその手をアイの
頭に伸ばして…




「………っふ」
「！わ、えへへ」
「！…ふ、ふん」




アイの頭を撫でた
アイは嬉しそうに笑い
自分の行動に我に返ったリアラは
慌てて手を引っ込めてそっぽを向いた





「リアラに撫でてもらっちゃった、えへ」
「………」




無意識に伸びた手をリアラは見つめる
この娘、アイと出会い行動を
共にするようになってからどうも変だ
心が暖かくて楽しくて、でも嬉しくて…
一緒にいて楽しくて愛おしい

いくら誤魔化してももう隠しきれない
所までリアラは来ていた





「(私はこのアイを思ったよりも
大切に思っているらしい)」