ぎゅ、とリアラを抱きしめながら
アイは呟いた




「私の事抱きしめて欲しいの、リアラ」
「な！？」




自分の心を見透かしたかのように
抱きしめて欲しいと返してきた
アイになぜ、とリアラは
問いただす




「な、なぜ‥」
「抱きしめてほしいから‥だよ
ダメかな‥？」




見上げてきたアイに
言葉をつまらせ‥‥
しばらく黙った後にリアラは
恐る恐ると言った様子で
リアラに背に腕を回して‥
手加減をしながら抱きしめた。




「‥ほら、これでいいのか！」
「ん‥えへ、ありがとうリアラ」




へにゃり、と笑って答えた
アイにまた大きく胸が
高なったが不安が湧いてでる
リアラはその不安を‥アイに
投げかけた




「‥アイ」
「ん？」
「痛く、ないか」




リアラのその言葉にキョトン、と
するとアイは笑顔で答えた




「痛くないよ？」



アイのその言葉に
リアラはほっとした表情を浮かべて
頭をアイの頭に預けて抱きしめる





「‥そうか」




リアラはこの時確実に自分の中の
感情の異変を感じていた
それは、この少女アイの事を
大切に思ってしまっているという事‥

そして


この少女とこれからも共にいたいだなんて
獲物に向けるべきでは無い感情を
抱いているにも関わらず
彼女への愛を優先しつつある自分にも‥





「（私はワイズマン様に忠誠を
誓った身、こんな感情を持つのは
間違っている、なのに‥なのに





愛おしくて仕方ないんだ
この女のことが‥！！）」





恋心と忠誠心に揺れるリアラ
恋心に正直なナイツ


2人の恋は‥