「そうだ、君の姉はナイツに
騙されているということを
教えてやればいいんだ」
「え？」



リアラはアイの肩に手を置くと
優しい声色でアイに説明する




「いいかい？今からデュアライズをして
君の姉と‥ナイツの所へ行く
そしてやや乱暴な方法にはなるが
君と姉とナイツを引き離して
ナイツを捕らえる‥そして君は
私とデュアライズをして一緒に
着いてきてくれ、わかったな？」




リアラの策はこうだ‥
ナイツがナイトメアンであると
言うことをバラして、ルアの
事を安全な場所へ移した
とか嘘を言ってどこかへ飛ばして
しまおうという魂胆であった‥だが





「わ、わかった！私リアラを信じるよ！」





アイは、リアラの言葉を信じた
上手くいったとリアラはほくそ笑むと
早速アイに手を伸ばした




「そうと決まれば、早く行こう」




デュアライズしようと腕を伸ばした‥
のだが、





「‥‥‥‥‥」




その間、ずっと針か何かで
刺されているかのような痛みが
ちくちく、ちくちくとリアラの
胸の奥を刺していた
この感情は何か、リアラは
勘づいてはいたが




「（こいつはただの使い捨ての駒だ、
変な感情を持つな
私はワイズマン様の為に動くのみ）」



こいつはただの使い捨て
そうだ、自分はワイズマンの為に
動いており存在している
だから変な感情なんて持たなくていい


いいはずなのに‥





「（‥どうしてこんなに苦しいんだ）」





リアラが持つその感情の正体は
アイを騙しているという「罪悪感」
‥その罪悪感を、ワイズマンへの
忠誠心を思い出すことで描き消そうと
するが、何故か描き消せなかった





「リアラ？」
「！なんでもないよ‥行こう」




首を傾げるアイに
リアラはアイの手を取ると
デュアライズをし、ルアの夢へと消えた