そして場面は打って代わり
ナイトメアの奥‥
そこには4つの手を持ち、マントを
羽織った大きな影がリアラの
前に立ちはだかっていた‥
リアラはそんな影の前に
片膝を立てて跪いていた
手のひらには目があり‥
ぎょろ、ぎょろとリアラをその目に
映し出す




「そうか‥ドンバロンが敗れおったか‥」




その影は目の前に浮かんでいた
ドンバロンを思いっきり握りつぶす、
するとドンバロンは赤い羽根を
残して消えた‥その羽が
リアラの傍に落ち、消えた
リアラはその光景に一瞬
目線を下にやると
主‥ワイズマンに向かう




「今一度‥このリアラめに
汚名返上の機会をお与えくださいませ」
「して‥何か策はあるのだろうな？」
「お任せ下さいワイズマン様
私めに考えがございます‥」



リアラのその言葉に
ふっ、とワイズマンは笑う‥



「ふっ‥いいだろう
我の期待を裏切るでないぞ‥」
「ハッ」



リアラはワイズマンへの
報告が終わると‥すぐに
アイの元へと戻ってきた




「アイ」
「！リアラ！どこ行ってたの？
おかえりなさい」




アイの元へ戻ると、
リアラはすっ‥と手のひらに
アイのホワイトイデアを出した




「？リアラ、それ‥イデア？」
「そうだ‥いいかい？アイ
まずは聞いてくれ、私の部下が
君の姉を助けようとしたのだが
ナイツに‥殺された」
「！！」




辛そうな顔を演じてそう告れば
アイは口を抑えて
肩をふるわせた。




「このホワイトイデアは私の部下が
ナイツから取り返したものだ
‥アイわかるね、
今度こそナイツを倒して
君の姉を助け出すんだ」
「‥うん‥！」




アイは差し出された手を
罠とは知らずに握り‥
リアラと協力することを誓ってしまった
‥騙されているとは知らずに




「(ナイツ、お前がイデアを持つ
ビジターで対抗するのなら
私も同じイデアを持つビジターで
対抗させてもらおうか)」




手を握られながらも
リアラは不敵な笑みを浮かべた‥