『ルアはすごいなぁまた成績トップだよ』
『でもルア、ちょっと怖いかも』
『アイと比べるとちょっと静かかも』
『双子なのにね、変なの！似てないなんて』


私はその言葉に知らん振りをして見間を塞ぎたくなる思いを押さえつける。
慣れっこになってきている陰口に思わずグッと唇をかみ締めて耐える彼女の名はルア・キャンベル。


「…私はどうせ愛嬌ないわよ、悪かったわね 」


彼女は勉強にスポーツ、文武両道の天才肌だ。
しかし彼女は臆病な面が周りとはなんとなく距離があった、そこを”一匹狼”なのだと勘違いされ壁ができたことに
ルアは悩み苦しみ、妹である
アイと比べてしまいまたため息をついて教室を出ようとするとアイが声をかけてきた。

「お姉ちゃん！一緒に帰ろ！」
「……一人で帰って、私、勉強したいの」
「そ、か！ごめんね邪魔しちゃって！」


明るく声をかけた妹の誘いを断り教科書に目を移す。
アイは寂しそうな笑顔を浮かべて謝り、帰るために背を向ける。
そんな妹の背中を見て申し訳なさげに唇を噛み内容も入ってこないのに教科書を見続ける。
自分といればアイ#まで勘違いをされるのでは…
そう思ったルアは妹を避けてしまうようになり、
ルアの心には不安や罪悪感が降り積もり黒く染まりそうになっていた。


「…私、なにやってんのかしら…」


その夜、寝支度を済ませたルアは
ベッドの上に腰かけ頭を抱える
心の中がごちゃごちゃで悩みの答えが見つからなくて…もうどうにかなりそうだ、


「…夢の中でくらい楽しい思いをしたいわ」

そう願いながらルアは眠りについた、
その夜、ルアは夢を見ることとなる