「そうじゃ、ナイツお前は
ルアを女の子として
好きになったんじゃ」
「す……………きぃ！？」


ポカン、としていたが現実に
戻ってきたナイツは顔を真っ赤にさせて
ワタワタと身振り手振りで言い訳をする



「や、いや！！そんな、俺はただ
ルアを守ってやりたいとか
思っただけで…そんなんじゃ」
「だから、それが好きになるという事じゃ」



さっき自覚して話しただろう
自分で、とため息混じりに
オウルが離すと赤い頬のままで
ナイツはぼそり、と口にした



「…そっか…俺…………ルアが、
好きなんだ」



大きく高鳴り熱くなる体
あぁそうだ、これが恋
数々のナイトピアを見て
人間の夢を見て…その中に
チラホラとあった「恋」だとか言う
よく知らない感情
理解出来ないと、思っていたのに



「（こりゃあ悩んで思い込んで
しまうのも仕方ない）」



ようやく、理解出来た
何故人間が…ビジターが恋で悩むのか



「…好きだと分かったらどうするんじゃ？」
「…俺は…」


どうなりたいのか、と考えて…
答えはすぐに出た



「俺はルアに想いを伝えて
結ばれたい」
「……………そうか」



ぐっ、と目を瞑りオウルは軽く頷く
…本当は伝えたかった



「（ビジターとナイトメアン……
身分が違う、違いすぎる………）」



夢を生きるもの
現実を生きるもの
この差はあまりにも…



「（結ばれたい…とは言っても）」



無理だ、とはあまりにもいえなかった
この恋に燃える少年の前では……



「ナイツー！」
「！なんだ？ルア！」



読み聞かせが終わったルアが呼んでいる
ナイツはルアの元へ飛んで行った