「…私のナイトピア見ていると‥思い出すわ、妹との思い出を」
「妹？」


ルアのナイトピア、ナイトライブラリー
には数々の本が本棚に収められており
いくつかの本がふわふわと浮いていたり
月や星の飾りやシャンデリアが上から下がり…
どこまでも続くように思える螺旋階段も、
彼女には見覚えがあった



「…ここの図書館でよく妹と勉強しに
来てたり‥本を読みに来てたりしてたのよ、懐かしい…」
「…いつしか、妹と行かなくなったのは‥なんでかしらね」



エレメンタリースクールに通っていた
頃は2人でよく来ていたけれど
いつしか、アイとルアは
行動を共にしなくなったらいいや
ルアの方から妹を遠ざけたのかもしれない



「……喧嘩でもしたのか？」
「…しては無い、けど……気まずくなったというか……そうだ、ナイツにはいるの？兄弟」
「え？」


今度は自分に兄弟の有無を聞かれて
ナイツは思わずリアラの顔を思い出した
…立場上リアラは兄に当たるのだが…



「………いるっちゃあいるけど………」
「…言いたくないなら大丈夫よ、誰にだってそういうもんはあるもの」
「ん、さんきゅ」


言わなくてもいいのなら、とナイツは
ルアの言葉に甘えて兄弟の話題を
終わらせた……平和にこの時間が過ぎると
思ったのだが…



ドォン！！ドサドサドサ…！！



「っ！？何！？」
「上だ！」



突然爆音が響き地面がゆれる
音は上からしていることに気づいて
上を見ると、本棚が爆発を起こし
収められていた本の多くが重力に従い
落下している！！それだけでは無い！



「あぁっ、！？ナイトピアン達に本が当たる！！」



下には遊んでいたナイトピアンがいたのだ
ナイトピアン達は四方八方に逃げるが
そのナイトピアンを押しつぶさんと
本は落下してくる！！


「ルア、落下する本を安全な場所に送るんだ！！」
「どうやってよ！？」
「大丈夫、俺を信じろ」


親指を立てて微笑んだナイツに
ルアの不安は消える
そして指し伸ばされた手を握り…
デュアライズすると空高く飛び上がった