扉をくぐり抜け外に出ると、本があちこちに浮かんだ巨大な図書館らしき場所にルアは出た。
空は星が輝く夜空で輝いており、綺麗な場所だ。


「ここが‥ナイトピアなのね‥」
「おいルア！こっちだ！」
「！ナイツ！」


笛を吹いていたナイツが笛を吹くのを止めルアを呼び止める。
その周りには何やら頭に輪っかのようなものが浮かんだ小さな生き物が群がっていた。


「あら可愛い‥！この子達は‥？」
「紹介しよう‥子奴らはナイトピアンと言ってこの世界の住人たちじゃ‥歌ったり遊んだりするのが大好きな気の良い奴らじゃ」
「そうなの、可愛い‥！」


ルアが屈むと、先程まで愛らしい笑顔を浮かべていたナイトピアン達は途端に脅えた表情を浮かべてみな散り散りに逃げていった。
その光景に困惑するオウルとルアは、その原因が自分たちの後ろにあることに気がつくのにそう時間はかからなかった。


「あら！？どこ行くの‥！？」
「なんじゃ！？どうしたんじゃ！？」
「随分と探したよナイツ‥ペルソナはどうした？また外しているのか？」
「！？誰！？」


後ろを振り向くとそこには赤と黒のコントラストの色が特徴的で、ナイツに用紙がよく似ているがどこか悪の雰囲気を漂わせている魔人が腕を組み、ナイトメアンを連れ宙に浮かんでいた。


「フン、なんだリアラか‥そんなことを言いにわざわざ来たのか？」
「フフフ‥せっかく会いに来てやったと言うのに随分な態度じゃないか‥やつを捕らえろ！！」


リアラが片腕をあげ、鳥にのったナイトメアン‥看守グードルに命令を下すとグードルはすぐさまにナイツを捕え、ナイツをどこかへと連れ去っていく。


「おいこら！離せ！」
「ナイツ！」
「よせ！お主の叶う相手ではないぞ！」
「フフっ‥まぁそういう事だ‥よしお前たち、私が戻るまでそいつを牢屋に閉じ込めておけ」


リアラは看守グードルにナイツを閉じ込めておくように命令をすると、すぐにどこかへと飛んでいってしまった。


「ヤツらは悪夢の世界ナイトメアからやってきたナイトメアンじゃ‥おぬしたちビジターからイデアを奪いこのナイトピアを消滅させようとしておる‥」
「そんな、酷いわ‥」
「じゃが待てよ、レッドイデアを持つお主であればあの牢屋を無効化出来るかもしれぬ‥」
「！本当！？どうやって？」
「つまり、おぬしがあの牢屋の中へ入りナイツとデュアライズすることが出来れば…ナイツも牢屋の外へ出られると言うことじゃ！」
「じゃあ、助けられるのね！？」
「ああ、もちろんじゃとも！じゃがその効果はきっと長くは持たん‥牢屋へ引き戻される前に看守共から鍵を奪い取るんじゃ！」

「えぇ、わかったわ‥今行くわ、ナイツ！」


オウルの言葉に、ルアは強く頷くとナイツのいる牢屋へと駆け出して行った‥